2015.09.15

ソリウッドで販売している椅子は高度な技術力によって製作されています。【No.1311】

皆さんが普段座っている椅子は何で出来ていますか?プラスチック、スチール、木などいろいろな素材で椅子が作られています。だれでも一度は木製の椅子に腰掛けた事があると思います。それだけ椅子の素材として木は普及しています。椅子の本体に使用されている木は基本的には無垢材が多いです。テーブルや本棚といった家具には化粧合板がたくさん使われています。しかし、椅子に関しては無垢材が使用される事がほとんどです。椅子の構造材に化粧合板が貼られているのはあまり見た事がありません。平面が少ないので、化粧合板のメリットがあまり出ないからでしょう。強度面でも無垢材を使用した方が良いですね。テーブルや本棚の場合、芯以外は空洞でも使用強度に耐えられます。しかし、人間が何度も腰掛ける椅子の木製の構造材の中が空洞ということは考えにくいです。そんな理由で木製椅子の構造材には無垢材が使用されています。

ソリウッドで取り扱っている椅子も構造体は無垢材を使用しています。一部の椅子は背に合板を使用しています。

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Awaza MA01チェアです。背板に合板が使用されています。背中が当たる部分にはファブリックが張られていて、外側にはウォールナット材のツキ板が貼られています。ツキ板とは薄くスライスした板です。厚さは0.5ミリぐらいで、これを並べて合板の上に貼っています。ナラ材のMA01チェアでは表面にナラ材のツキ板が貼られています。

isu-worksの椅子の背板は少し違う構造で作られています。
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こちらはHUGチェアです。こちらの背は薄くした無垢材を貼り合わせています。この背は型にはめて形を成形しています。厚い無垢材を使用すると割れてしまいますが、薄い無垢材を何枚か重ねてプレスをすれば成形することができます。isu-worksの椅子はこの方法で製作されています。写真のHUGチェアはチェリー材で製作されています。そのため、背はチェリー材の薄い板を重ねて成形しています。ウォールナット材ならウォールナット材で、ナラ材ならナラ材で製作しています。 同じ材を重ねているため、色の違いがなく重ねているというのはよく見ないと分からないようになっています。

もしHUGチェアの背を1枚の無垢材から削り出す事にすると、無駄がたくさん出てしまいます。ここまで湾曲している物を一つの無垢材から削りだすのはコストが掛かりすぎて商品としては成り立たないでしょう。そのため、薄い板を重ねてプレスで成形する方法を採用しています。

背以外の構造部品は一つの無垢材から削り出されています。コンピュータ制御のNC機械が開発されたので、手作業では時間の掛かる削りだしの作業が短時間で行われるようになりました。一旦プログラムを構築してしまえば、あとは機械が自動的に動いてくれます。プログラムを作るのに高度な技術力が要求されますが、そうした技術力をもった職人さんが少なくてもたくさんの部材を作り出せることができます。NC機械の導入で大幅なコストダウンが出来るようになりました。

NC機械で削りだされた部材は職人さんの手によって組み立てられています。この組立作業は自動化されていない工場がほとんどです。椅子の組立まで機械化されているという話は聞いた事がありません。最後はどうしても人間の手による作業が必要です。将来的には組立まで機械化される事があるとは思います。でも、結構難しいのではないかと考えています。接着剤が乾くまでプレスしておかなくてはいけないというのもライン化するのを難しくしている要因かもしれませんね。

というわけで本日は木製の椅子がどのように製作されているかについて書きました。ソリウッドでは国内工房で製作された上質な木の椅子を多数取りそろえています。取り扱い商品すべて自由に試座することができます。是非、吉祥寺ショールームへお越しください。

瑞木@相模湖

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