2015.09.04

イタヤカエデ材のきめ細かい木目+紐状の杢が出ている耳つきテーブルを製作しています。【No.1300】

先日、材木屋さんの倉庫を見学させてもらいました。お目当ての木材を確認してから倉庫を見せてもらいました。倉庫の中にはたくさんの木材が高く積まれています。材木屋さんの倉庫は何度訪れても心躍るものがありますね。なんかテンション上がっちゃいます。そして全部欲しくなっちゃいます。見せて頂いた材木の中には貴重な物を含まれていました。いくつかの樹種は輸出制限がかかっていてなかなか日本に入ってきません。その代表的なのが、チーク材やホンジュラスマホガニー材ですね。

逆にまだ日本では知られていない樹種もあります。材木屋さんや木材商社さんは新しい樹種の開拓もしています。今回も聞いた事もない樹種の板がありました。この樹種は新材として材木屋さんが輸入したものだそうです。興味はありましたが、新しい材となるとすぐに使うにはためらいも有ります。どんな木材なのかは使ってみないと分からないんですが… 木材の性質は乾燥させる事でも知る事ができます。反りやすいのか割れやすいのか何度か乾燥させる事でだいたい分かってきます。

乾燥段階で反りやすい樹種と言うといくつか挙げる事ができます。その代表がイタヤカエデ材とヤマザクラ材です。2樹種とも乾燥をさせてしまえば安定して使う事ができます。が、反ってしまうと平面をだすのに無駄が多くなってしまいます。でも仕方ありませんね。特に目の粗いヤマザクラ材はネジレが強くでます。材木市場で仕入れたヤマザクラ材を工房で天然乾燥させています。そうした材の中には既に大きく捻れたり、反ったりした板があります。ただ外に置いてあるだけなのに反ってしまいます。木材乾燥庫に入れるともっと反りや捻れがでる可能性もあります。こうした樹種は管理が大変ですが、それでも使いたい材なんです。

さて、イタヤカエデ材です。家具に使われるカエデ材の多くはイタヤカエデ材です。カエデの仲間は太く成長する種類が少ないんですね。その中でイタヤカエデは大きく成長します。逆に木材に使われるカエデ材の総称としてイタヤカエデという言葉を使うこともあります。ソリウッドでもイタヤカエデ材のテーブルを多く作ってきました。イタヤカエデのきめ細かい木目が多くの方を惹きつけています。

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現在製作しているイタヤカエデ材の耳つき4枚はぎテーブルです。同じ丸太から採れた板を使用しています。同じ丸太から採れた板の事を共木と呼んでいます。共木はそれぞれの板の雰囲気が合うので、全体的に統一感のある天板をつくる事ができます。今回製作したこの4枚はぎテーブル天板に使用した板は2枚です。幅広い板でしたが、案の定乾燥中に大きく反りました。2枚とも真ん中を中心にへの字のように反りました。そこでそれぞれの板を真ん中で割って、4枚の板にしてはぎあわせました。

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天板の裏側はこうなっています。2本見える溝は反り止めを入れるための溝です。ソリウッドでは、反り止めとして金属の金具を使用しています。端にある彫り込みは、脚を取り付けるためのものです。

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なんだか珍しい模様が出ています。なんとも表現できない紐状の模様が見えますね。このような模様はあまり見掛けないので珍しいと思います。それ以外はイタヤカエデ材特有のきめ細かい木目です。カエデ材は導管がとても狭いので、表面の凹凸がほとんどあります。そのため、とっても手触りが良いです。

こちらのテーブル天板はもうまなもく完成します。完成したら吉祥寺ショールームで展示・販売します。サイズはW1500×D860-880 t=43 mm となっています。気になる方はお問い合わせください。

瑞木@相模湖

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