2015.07.20

スポルテッド自然美。木が懸命に生きた痕跡が現れた板が好きなんです。【No.1254】

暑くなりました。台風が通過して予想通り暑くなりましたね。関東地方も梅雨明けのようです。これから暑い日が続くと思うとそれだけでグッタリしちゃいますが…昨日は配達が3件ありました。工房スタッフ1名と賢木@吉祥寺で配達に行っていました。暑い中の配達は汗が噴き出てきます。汗だくのままお客様のお宅に入るのは少し気が引けますが、こればっかりはしょうがないですね。

配達に行っている間、相模湖工房では木工教室が開催されていました。第3日曜日は基礎クラスの日です。基礎クラスはソリウッド木工教室に入って頂く方に受講して頂くクラスです。月1回全12回で木工の基礎を学んで頂きます。基礎クラスの募集は年2回行っています。ここ数年は4月と10月から開始するクラスを設けています。現在10月からスタートするクラスの募集をしています。募集人数は5名と少ないので興味がある方は早めにご連絡ください。木工教室の資料をご覧になりたい方は吉祥寺ショールームまでご連絡ください。資料を送付致します。ネットでも詳細をアップしています。木工教室に興味がある方はこちらをご覧下さい。

さて、本日は吉祥寺ショールームに展示して販売している耳つきテーブルを紹介します。耳つきテーブルは自然が造り出した柔らかいエッジラインを楽しむことができる無垢材テーブルです。直線で切ったストレートカットテーブルとは違った雰囲気を醸し出すことが可能です。木目はもちろん、カタチも唯一無二のテーブル。自然派な方にぴったりのテーブルなんです!!

まずは写真をご覧ください。

150720_1.jpg
サイズ:W1500×D895-910 t=40mm

私が材木市場で仕入れたカバ材を使って製作しています。幅が500~600ミリぐらいだった両耳つきの2枚の板を使用しています。同じ丸太から採れた板をはぎ合わせています。これらの板は3枚セットでセリ市に掛けられていました。3枚のうち、状態の良い2枚を選んでテーブル天板にしています。

材木市場で下見をしている時に一目惚れした板です。見た瞬間にこの板はセリ落とそうと決めました。そう決めた要因はスポルテッド模様を持っていることです。スポルテッドとはカビ菌などの影響で変色した部分の事を指します。樹木の亀裂などから雨水が浸透してその水分で繁殖したカビ菌によって墨を流したような模様になっています。そう頻繁に起こる現象でもないので、スポルテッド模様をもった板は貴重です。この独特な模様を活かしたいと考えている木工家にとっては価値のあるものなんです。カビ菌の繁殖もものともせずにその後はなにもなかったように成長している様をみると、木って凄いなと感心します。板には自然と闘いながら成長している木の苦労した痕跡が残っている場合があります。そうした痕跡が残っている板は”なにかにして残したい”という製作意欲を我々にもたらしてくれます。

様々の板を見ていると、”木って凄いな”と感じる時があります。懸命に生きていた姿が木目や表情に表れているのを見ると、自分も頑張ろうという気にさせてくれます。そうした思いもともにお客様にも感じてもらいたいなと思っています。その気持ちを表現出来るのが”耳つきテーブル”なんです。私にとっては。

カバ材は緻密な木目が特徴的です。仕上げた木肌はスベスベしてとても気持ちよいです。カバ材はよく見ると様々な色が混じり合っているのが分かります。そうした要素が全体に深みを与えているのではないでしょうか。個人的にはとても好きな木材です。もう少し世の中の評価が高くなっても良いと思っています。なので、カバ材を材木市場で見つけた時は積極的にセリに参加します。そしてカバ材の魅力を皆さんに感じてもらいたいと願っています。

2枚の隣合った板を使用しています。そのため、木目がほぼ左右対称になるブックマッチという方法ではぎ合わせる事ができています。スポルテッド模様の所にある節を個性を引き出しています。同じような天板はもう二度と製作出来ないと思います。気に入った方はお早めに吉祥寺ショールームまでお問い合わせください。

というわけでオススメのカバ材耳つき2枚はぎテーブルをご紹介しました。

瑞木@相模湖

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