2015.05.13

スポーツで使われる木材

ソリウッドでは、木材を使った家具を製作・販売しています。材料となる木材については気になるところです。木材は丈夫である上に、加工もし易いので家具以外にも多く使われています。今日は、家具以外に使われている木材について書いてみようと思います。

私は、スポーツ観戦が趣味です。週末が仕事なので、現地にいって観戦ということは最近ではあまり出来ませんが、テレビやネットなどで中継がやっていれば観戦することが多いです。木材を使うスポーツとなると、道具をつかったスポーツとなります。

まず思い浮かぶのは、野球です。野球は打者がバットを使ってボールを打ち返しますが、プロ野球ではバットが木製でなければいけないとルールで決められています。野球規則によると、”バットはなめらかな円い棒である、太さはその最も太い部分の直径が2.6インチ(6.6センチ)以下、長さは42インチ(106.7センチ)以下であることが必要である。バットは1本の木材でつくられるべきである”と書かれています。

アマチュア野球では金属製のバットが認められていて、多くの打者が金属バットを使っています。プロとなると打球がとびすぎるので木製のバットが使われているといえます。野球のバットに使われる木材といわれるとアオダモというタモ材が昔から使われてきました。規則では、樹種までは決められていないようです。最近では、アメリカメジャーリーグの強打者がメープル材のバットを使用する選手が増えているようです。メープルは硬い木ですので、反発係数が高く、よりボールが遠くに飛ぶと考えられています。ただし、硬くしなりが少ないので、パワーがある打者でないと使いこなせないようです。

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こちらはメープル材で製作したテーブルです。

野球のバットについては、このブログでも過去にいくつか書いています。興味のある方はそちらもご覧ください。

バレンティン選手の記録の裏にメープル材あり

プロ野球で使うバットも無垢材です。なので、使い方や乾燥など似ている部分もあります。

イタヤカエデ材のバットはどうだろうか?

日本ではあまりなじみがありませんが、野球に似たスポーツでクリケットというスポーツがあります。クリケットは英国発祥のバットとボールを使ったスポーツです。現在では、インドやオーストラリアなどでは非常に人気があります。クリケットで使われるバットは、手で握るグリップ部分は円いですが、ボールを打つ先端は平らになっています。クリケットのバットの素材について、調べてみましたが残念ながら、これっといった情報が手にすることが出来ませんでした。野球のバットと同じような材だとは思うのですが、インドやオーストラリアで盛んということで、現地でとれる材木を使っている可能性もあるなとは思っています。

さて、続いてみていくのは、卓球です。卓球のラケットは表面にはラバーと呼ばれるゴムを接着させていますが、本体部分は木製のものもあります。ラケットの板は単板と合板の2種類があります。単板は、1枚の板をラケットのカタチに切り抜いたものです。合板は、何枚かの薄い板を接着剤で貼り合わせたものになります。合板は”ごうはん”と読むことが多いですが、卓球界では”ごうばん”と読むことが一般的なようです。

卓球のラケットには、ペンホルダー型とシェーク型の2種類のカタチがあります。選手は自分のプレースタイルによってどちらかのラッケットを選びます。特にペンホルダー型のラケットに単板のものが多いようです。使われる材はヒノキ(檜)がメインで、カツラ(桂)も使われることがあるようです。卓球のラケットでは、おそらく軽さと硬さ(球のはずみ具合)のバランスが重要なのかなと思います。

また、単板のラケットには柾目材が使われます。柾目は、板目に比べ、狂いの少ないために採用されています。

今日は、スポーツで使われる木材について書いてきました。昔は、もっと多くのスポーツで木材を使った道具が使われていましたが、金属やカーボンなどの新素材にとって替わられてきた歴史があります。タモ材で作られたスキー板、柿の木でつくられたゴルフクラブなどは、いまではもう見る事も難しくなってきています。

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