2015.04.24

ナラとオークは何が違うの?

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さて、今日のブログテーマはナラ材、オーク材についてです。

木材の名前は分かりにくい区別がある場合があります。例えばクルミ材。日本やロシア、中国などで伐採されたクルミから採れた材はクルミ材と呼びます。一方で北米で伐採されたクルミの事はウォールナット材と呼びます。アジアと北米に生えているクルミは、同じクルミの仲間でも違う種類になります。北米産のクルミはブラックウォールナット材、アメリカンウォールナット材などと呼びます。

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こちらがクルミ材。クルミ材で製作したベンチです。

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こちらがブラックウォールナット材。木目の印象は似ているのですが、色はだいぶ違います。ブラックウォールナットと呼ばれるのがよく分かると思います。クルミ材に比べるとだいぶ色が濃いですよね。

このように同じ仲間の樹種であっても、産地によって種類が違います。

ナラとオークも同様に産地の違いで、分けられています。

ソリウッドでは、国産やロシア産のミズナラからとれた木材をナラ材と呼んでいます。材木屋さんにナラ材を下さいと言えば、ロシア産のナラ材を購入することができます。たまに国産のナラ材がある場合があります。そうした場合は「国産のナラ材がありますけど、それでも良いですか」なんて言われます。

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ナラ材のダイニングテーブルです。ロシア産のナラ材を使用しています。ロシアからはたくさんのナラの丸太が日本に入ってきています。丸太で入ってきたナラは日本の製材所で製材されます。そのため、製材される厚みは27mm、34mmといった日本の規格になります。製材されるのが日本なので、乾燥も当然日本で行われます。

長い間、日本ではロシア産のナラ材が多く使われてきました。寒いロシアで育ったナラは目が詰まっていて、とても良質な木材になります。

一方で、北米で採れるナラの仲間にホワイトオーク材というのがあります。ナラ材とホワイトオーク材、比べると見た目はほぼ一緒です。ただ、細かく見ると少し違いがあります。ナラ材に比べるとホワイトオーク材は少し目が粗くなります。ロシア産のナラ材の方が厳しい環境で育っている分、目が細かくなっています。(もちろん個体差、地域によって違います。)

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こちらがホワイトオーク材で製作したダイニングテーブル天板です。

どうですか?違い分かりますか?

パッと見ただけでは分かりませんよね。私も正直言うと、見分ける自信はありません。ただ、2つの板やあるいは家具があって、どちらかがナラ材で、どちらかがホワイトオーク材と言われれば、見分けられる自身が20%ぐらいはあります。ホワイトオーク材の方には少しグレーっぽい箇所があったり、放射組織の様子がよりはっきり分かるような気がします。

日本の木材業界では、ロシア産のナラ材の評価が高かったんですね。そのため、ロシア産のナラ材が多く使われてきました。ところが、ここ数年で状況が変わっています。ロシアがナラやタモの丸太の輸出を制限するようになりました。関税が高くなったり、ワシントン条約の認定を受けたりと輸出が制限されています。そのために日本国内でナラ材の供給量が少なくなり、価格が高騰しています。

ナラ材の価格が高くなり、量を確保するのが難しくなっています。そこで代わりに注目されてきたのが、北米産のホワイトオーク材です。北米産のホワイトオーク材は産出量が多く、量の確保ができます。今後もホワイトオーク材の存在が日本内でも大きくなります。

ロシア産のナラ材の状況がどうなるか、正直分かりません。状況次第では、ホワイトオーク材への全面的な切り替えということも起きるかもしれません。

瑞木@相模湖

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