2015.04.01

無垢材テーブルの天板厚

東京では、桜の花が満開となり見頃を迎えています。この時期になるとついつい話してしまう小ネタを1つ紹介します。それは、桜の1種で有名な「ソメイヨシノ」についてですが、この「ソメイヨシノ」は観賞用に作られた園芸種で、植えられたものがほとんどです。山に自生する種類でもないので、伐採して製材した使うことはほとんどありません。ですが、家具に使われている「サクラ」もないことはありません。家具に使われる「サクラ」の代表格は「ヤマザクラ」です。

 

属性としては「ソメイヨシノ」と同じバラ科に属するサクラ材です。山を遠くから眺めた際に、斜面に点々とピンクの花が咲いているのをよく見掛けます。そのピンクの花を咲かせているのが「ヤマザクラ」であることが多いです。「ソメイヨシノ」と違い山に自生する種類です。丸太として伐採される数は限られているので、材の流通量はそれほど多くありません。ソリウッドでは、岐阜の市場でちょうどよい板を競り落とすことができた場合に、耳つきテーブルとして使うことがあります。ですが、常に板のストックがあるような材ではありません。

 

ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、今日のブログエントリーはテーブルの厚みについて書こうと思います。

 

無垢材テーブルというと分厚いどっしりとしたテーブルを思い浮かべる人も多いかと思いますが、最近ではそこまで分厚いテーブル天板はあまりないのが実状です。

 

ソリウッドの無垢材テーブルには、樹皮の部分をカットした材を接ぎ合わせた天板のストレートカットと樹皮の部分をそのまま活かした耳つきの2タイプがあります。

 

無垢材を家具に使う場合は、仕上がりの寸法をより厚い板を使用します。無垢材は乾燥する段階で、反りなどの癖がでてきます。まずはしっかり乾燥させることでその癖をだし、安定した状態で平面をだしていきます。ですので、元々の板厚より10mm〜20mmぐらい薄く仕上がるのが通常です。

 

ストレートカットの場合、樹種によって選べると天板厚が異なります。

 

ウォールナット、チェリー、メープルの場合、30mmと40mmの2つから選ぶことが出来ます。タモ、ナラの場合は現在は28mmの1種類となります。この2つの樹種については、少し前まで35mmという少し厚めのサイズもラインナップに載せていました。しかし、これらの樹種の厚めの板の供給量が不安定になったため、今は天板厚28mmのみとさせて頂いています。

 

ウォールナット、チェリー、メープルなどは北米からの輸入材となり、ナラ、タモは中国、ロシア産のものを今は使っています。天板厚が微妙に違うのは、もともと製材される厚みが違うためです。この違いは、使用している単位によるものです。

 

耳つき天板の場合、40mm〜45mmの仕上がりになることが多いです。これは岐阜の原木市で仕入れてくる板の厚みが60mmぐらいのものが多いことに起因しています。厚い板を望むお客様もいらっしゃいますが、厚いとその分乾燥に時間がかかったり、十分に乾燥できないといったことが出てきます。また、厚く仕上げた天板は非常に重く、少し動かすにも苦労したりといくつかデメリットになる点もでてきます。

 

テーブルの厚みで気にする方がいるのは、強度面です。天板厚が薄くなると見た目にも華奢になるので強度が弱いのではと思われる方がいらっしゃいます。ですが、そこはあまり気になさらなくて良いと思います。薄い方の28mmや30mmの天板でも強度は十分あります。ですので、厚みを選ぶ際は、見た目で選んで頂いて大丈夫です。

 

30mmと40mmの天板を比べてみると、見た目的には10mm以上の差があるように思えます。40mmは、かなりどしっしりした印象のテーブルになります。逆に30mmの天板はスッキリとして印象になります。これは好みの問題だと思いますのでお好きなほうを選んで頂く事をオススメします。天板厚により、価格も少し変わってきます。厚みが増すことで天板に使う板の材積が1/3増えることになるので、2〜3万円程度、価格が高くなります。

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こちらはメープル材の厚み40mmのテーブルです。

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そしてこちらが天板厚30mmのテーブルです。天板の厚みによる見た目の違いがわかって頂けると思います。

 

賢木@吉祥寺

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