2015.03.18

オイルとウレタン〜聞き慣れない単語をわかりやすく解説します〜

無垢材家具を検討していると普段聞きなれない単語にだくわすことがあると思います。家具を販売する立場としてはなるべくわかりにくい専門用語は使わずに話をするようにしたいところですが、どうしても使わざるを得ないものも出てきます。そういった単語をピックアップして、家具選びがスムーズにいくように専門用語を解説しているブログエントリーをちょくちょく書いています。

今日のテーマは「オイル」と「ウレタン」とし、この2つについて詳しくみていきたいと思います。

オーダーで無垢材家具を注文しようとするとき、「仕上げはどうしますか?」といった質問をされることが多いと思います。仕上げとは、木の表面を磨いた後、何を塗るかということです。無垢材家具の場合、「オイル」と「ウレタン」の2種類を選べることが多いと思います。

仕上げにオイルを塗る家具は、「オイル仕上げ」「オイルフィニッシュ」など呼ばれることがあります。家具に使われるオイルは、亜麻仁油を中心とした自然成分を配合し作られた家具用のオイルです。日本で製作されている家具に使われている家具用オイルはドイツのメーカーのものが多いようです。最近では、ホームセンターでも販売していることもあり、「オスモ」、「アウロ」「リボス」「プラネットカラー」といったものが有名です。メーカーごとに配合されている成分や量が違うので、匂いや粘り気などに少し違いがあります。性能のとしてはほとんど変わりはありません。

オイルには、クリアーと着色の2種類があります。ソリウッドでは、テーブルにはクリアーのオイルを塗っています。クリアーのオイルは、木がもつ本来の色味がそのままでるものですが、水に濡れたときと同じように、磨いたままの素地の状態よりは少し色が濃くなります。

また、着色のオイルも基本的にはクリアーと同じで、木部の表面に浸透していくので、木目の模様が残るものが多いです。板目部分に塗ると色がしっかりつくところとつかないところが出てきてムラになる場合があります。また、メンテナンスが必要なテーブルなどには、これまたムラがでやすく向きません。ソリウッドの場合、棚類で柾目材を使用する場合は、着色オイルを使用することもありますが、テーブルなどに色をつけたいということであれば着色ウレタン塗装をオススメしています。

オイルは、木部に染み込むことで、木を保護します。

オイルで仕上げた家具は、半つやで、触るとツルツルしていますが、しっとり感のある肌触りが特徴です。

つぎにオイル仕上げのメリット・デメリットについて書いていきます。

まずはメリットですが、肌触りと安全性、メンテナンスのしやすさが挙げられます。オイル仕上げの最大のメリットは自然な肌触りにあると考えています。オイルが木部に浸透するだけなので、木そのもの質感が味わえます。これは比較論になってしまいますが、ウレタン塗装に比べるとよくわかりますが、ほお擦りしたくなるようなしっとりとした心地よい肌触りに仕上がります。

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オイル仕上げの家具に使われるオイルは先述した通り、植物性の成分が中心のものです。この中には当然有害な科学物質が含まれていません。もちろん、新築の住居に入ると倦怠感・頭痛・湿疹などが発生するシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドも含まれていません。

家具用のオイルについて少し知っているひとは意外かもしれませんが、オイルはメンテナンス性の良さもメリットの1つです。オイル仕上げの家具は使っていくうちに、表面のオイルが抜けてくることがあります。こうなると、表面が毛羽立ったような感じになります。ですが、室内でオイルを塗って頂くとまたスベスベの質感に戻ります。テーブルの場合、1〜2年に1回ほどオイルを塗って頂くことを推奨しています。オイルを塗るメンテナンスをしていくと、なんともいえない味わい深いテーブルになっていきます。

続く

賢木@吉祥寺

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