2014.12.06

面白い耳つきテーブルが製作できるように仕入れにチカラ入れてます。

耳つきテーブルを製作するための板を仕入れるために月に一度開催される材木市場に顔を出しています。定期的に通うになって4年ほどになります。初めはスタッフ2名で行っていましたが、ここ1年くらいは私一人で行っています。一人で行く体制になってからは行ける回数も増えてきました。一度に仕入れる量は少ないですが、こまめに通うにしています。効率を考えると一度に大量に仕入れた方がいいのですが、多少コストが掛かっても毎回のように行った方勉強になることが多いと思っています。

初めは相場が分からずに、高いのか安いのかの判断がつきませんでした。市場はセリですので、競合がいると値がどんどん上がっていきます。どこまで競っていいのかの判断はなかなか難しいです。下見の段階で競り落としたい金額を決めておきますが、それをオーバーしたらどこまで追いかけてよいのかは瞬時に決めないといけません。慣れない頃は上限に達したらサクッと諦めていました。しかし、最近はどうしても欲しい板に関しては上限を超えても少し粘るようにしています。逃したらもう二度と手にすることができない板だからという思いが強くなってきています。(逆に同じような板は今後も手に入りそうかなという板は深追いしないようにしています。)

また、事前の評価額に対して低い場合もなかなか肯定的に捉えることができませんでした。”あれ、誰も欲しがらないの?なにか欠点を見落としているのか?” と不安になってしまいました。これも最近では”ラッキー!!!”と肯定的に捉えることができるようになりました。様々な業種の方が集まっている市場なので、ひとそれぞれ狙いが違います。実際に競合がいない場合は本当にラッキーです。良い板が手頃な価格で手にすることができる訳ですから。

僕が耳つき板を仕入れる時に1番気にしているのは”面白いテーブル天板(デスク天板)が出来るかどうか” です。もちろん価格の事も頭に入れてますが、重要なのはどんな天板が出来るかです。面白そうなものでなければ、いくら価値のあって価格が高くても興味は持ちません。逆にみんなが見向きもしないような板でも、”面白いテーブルができる”と感じたなら仕入れるようにします。

では具体的な例を見てみましょう。
こちらは以前に製作して吉祥寺ショールームに展示してあったトチ材の耳つき2枚はぎテーブルです。
141206_4.jpg

樹皮を巻き込んで成長した跡の入れ皮がたくさんある天板です。入り皮は欠点とされていますが、樹脂で埋めれば使用上問題ありません。逆にとても個性的な模様を作り出してくれます。

元の板はこんな感じです。
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トチは白い板に人気が集中します。でも、こういう板も”面白いテーブル天板”になります。実際にテーブルを製作する現場にいる人間だと、ここはこう処理すればこんな見た目になるというのがイメージできます。だから、欠点のある板でも積極的に仕入れることが可能になります。

購入して頂いたお客様からは”他にはない個性的な模様をしているから気に入った”という嬉しい言葉を頂きました。

つぎにまだ製作していないけど、面白くなりそうな板を紹介します。

141206_2.jpg
ミズメという板です。つきはぎをしたかのような部分が有ります。拡大してみると
141206_3.jpg
こんな感じです。なにが起きたかは分かりませんが、懸命に生きていた痕のように感じられます。こういう部分にキュンとしてしまいます。長さがないのでテーブルにするのは難しいかもしれませんが、1枚板のデスクなどに出来ればよいかなと考えています。まだ未乾燥なので、実際に製作できるのは1年後ぐらいになります。

今日は耳つきテーブルの仕入れについて書いてみました。現在在庫している製作可能な板はこちらのWebページに掲載しています。
→ソリウッド 耳つきテーブル

瑞木@相模湖

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