2014.11.19

珍しい樹種のテーブル

ソリウッドは、広葉樹を専門にした家具工房です。

木には広葉樹と針葉樹の2つの種類があります。この2つの違いはいくつかあります。一番わかりやすいのは、見た目です。針葉樹は、葉が細く尖っていて、広葉樹は葉が大きく平たいのが特徴です。また、立っている姿もひと目で違いがわかります。針葉樹はまっすぐ高く高く成長します。一方、広葉樹は枝葉を横にひろげるように成長します。

この容姿の違いが、製材された板としての特徴にも表れます。針葉樹は木目もまっすぐで構造材のように通直さが求められるものに適しています。広葉樹は、細胞のつくりが針葉樹に比べ複雑で硬く、また、まっすぐに育たないので木目に変化ができ、面白い木目がでます。そのため、家具などには適していますが、柱などの構造材に使われることは少ないです。

今迄みてきたように、針葉樹と広葉樹は見た目による違いがあり、区別することは比較的容易ですが、植物学的にいうと「裸子植物」か「被子植物」かの違いになります。簡単に違いを説明すると、種子ができる胚珠と呼ばれる部分がむき出しになっているのが「裸子植物」です。胚珠が皮に包まれているのが「被子植物」です。この皮は心皮と呼ばれてこれが成長すると果実になります。「裸子植物」のほうが原始的で、木の種類としては針葉樹は、「裸子植物」、広葉樹は、「被子植物」になります

さて、世界中には、どのくらいの種類の木があると思いますか?

針葉樹は約500種、広葉樹は25万種といわれています。世の中にはいろんな木があるんですね。我々も広葉樹を専門に家具を製作していますあ、使う樹種は30種ぐらいです。定番の樹種にいたってはブラックウォールナット、ブラックチェリー、メープル、タモ、ナラの5種です。あとの25種類ぐらいは、耳つきの板などで良いものがあれば仕入れて天板にしているものです。

今日は、ちょっと珍しい樹種で作った家具をみていきます。

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まずは、ブビンガ材です。ブビンガは、アフリカで採れる巨木で大きいものだと幅1メートル以上、高さ30メートルぐらいまで成長する木です。板は、赤が強い褐色で、見た目のインパクトもあります。さらに、非常に重いという特徴があります。ソリウッドで扱う板の中でも最も重く、搬入などで苦労した話は数多くあります。最近では、ブビンガ材を手に入れること自体が難しくなってしまったので、取扱い量は劇的に減ってしまいました。以前は、飲食店などの大きなカウンターをメインに製作していた時期がありました。

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こちらのテーブルは現在吉祥寺ショールームにて展示販売しているブビンガ材柾目テーブルです。現在、相模湖工房にはブビンガ材の在庫がないので、今となっては珍しいテーブルになっています。

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こちらはタブノキという樹種のテーブルです。タブノキはクスノキ科の常緑樹です。色味はチェリーに近いですが、チェリーほどオレンジがかっていない独特な色味です。こちらの材もわりと重めです。乾燥させる際に割れが入りやすい木などで扱いは難しいですが、趣のある木なので良さげな板があればこれからも作る機会がありそうです。

賢木@吉祥寺

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