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家具屋で働く双子のブログ
板の仕入れ担当者が語る耳つきテーブルを選ぶ3つのメリット。
10月25日のブログエントリーのタイトルは『耳つきテーブルって知っていますか?』でした。ソリウッドで製作・販売している耳つきテーブルとはどんなテーブルかを説明したエントリーです。なかなか馴染みのない”耳つきテーブル”という言葉ですが耳つきテーブルには耳つきテーブルの良さがあるということでソリウッドでは製作・販売に力を入れています。
では、耳つきテーブルを選ぶメリットはどこにあるのか僕なりの視点でまとめていきます。
1.見た瞬間のインパクト
2.カタチが唯一無二のレア度
3.自然のカーブに癒やされる
ザッとこんな感じのメリットが挙げられます。テーブルの機能面で特に耳つきテーブルが優れている点はありません。ソリウッドの耳つきテーブルとストレートカットテーブルは、基本的な構造、作り方は一緒です。違いがあるとしたら、厚みと脚を取り付ける位置です。ストレートカットテーブルの厚みは2種類。インチ単位で製材されているウォールナット材・チェリー材・メープル材は30mmと40mmになります。日本で製材されているタモ材とナラ材は28mmと35mmになります。(ナラ材は28mmのみになります。) 耳つきテーブルに使う板の板厚はそれぞれです。規格寸法があるわけではないので、製材する人が適切な厚みを決めて製材しています。だいたい50mm~60mmで製材することが多いです。中には70mmなんて厚さで製材されている板もあります。(もちろん、70mm以上の厚さで製材されている板もあります。)製材後に乾燥を行います。乾燥中に板は反ったり、捻れたりします。その反りや捻れをとるためには、10mmほど必要な場合があります。なので、耳つきテーブル天板の仕上がり厚は、40~50mmのものが多くなります。
少し前置きが長くなりましたが、上にあげた3つのメリットについて1つ1つ掘り下げていきましょう。
まず、見た目のインパクト。
耳つきテーブルの見た目のインパクトはいくつかあります。まず、厚み。さきほど述べたように耳つきテーブルは、ストレートカットテーブル天板よりも厚いものが多くあります。厚ければ厚いほど、見た目のインパクトは大きくなります。とはいえ、最近はあまり厚くない方が良いとおっしゃるお客様も増えてきてはいます。なので45mm程度の厚みが人気があります。それでもストレートカットテーブルの厚い方より5mm厚いので、見た目のインパクトは大きくなります。
厚みの次のインパクトはカタチです。耳がついている=長方形あるいは正方形ではないので、耳つきテーブルという存在あるいは言葉を知らない人でも、”むむ、このテーブルは何かが違う!”と思うはずです。何かが違う=褒めるポイントという見方ができます。自分の所有物を人に褒められると嬉しいですよね。耳つきテーブルだと、樹種とか、木のモノに詳しくない方でも違いが分かるので、褒めやすくなります。( 褒めなくても言及しやすくなる。) “このテーブルいいね!”と言いやすくなります。皆さんも経験があると思いますが、よく見るモノ(それに似ているデザインのモノ)は、褒めるあるいは”いいね”と言いにくいものです。ごく一般的なカタチの黒いセーターの質がよく見えても、もしかしたら量販店で安く売られているものかもしれないと考えるとそれについて”いいね”とは言いにくいですよね…でもちょっと袖口の処理の仕方に工夫が見られたりするとそこを指摘して”この袖口、いいね”と言いやすくなります。これと同じことが耳つきテーブルにも言えます。カタチが違うから”おお、これはいいテーブルだね”と自身を持って言いやすくなります。つまり、褒めてもらえる確率がグッと高まります。
続いては、唯一無二のカタチ。について
生えている木を見たことがない大人はいないはずです。どんなに都会で育った人でも生えている木はたくさん見ています。なので分かると思いますが、木は真っ直ぐ成長している訳ではないのです。確かにスギやヒノキといった針葉樹は真っ直ぐ目に育ちます。しかし、ケヤキなど広葉樹は真っ直ぐではないですよね。途中で大きく曲がったし、大きな枝分かれがあったりします。根元は太くて、上にいくに従って段々と細くなっています。耳とは樹皮がついていた部分です。なので、”耳つきテーブル”とは樹皮かついていた部分をそのまま残しているわけです。耳の部分は成長したままのカタチが残るので、曲がっているものがほとんどです。そのため、耳つきテーブル天板の1枚1枚のカタチは絶対に同じものがありません。同じ丸太からとれた板でも耳の部分が同じカタチになることは決してありません。そう、唯一無二。
自分たちだけが持っているテーブルというある種の誇りを持つことができます。
最後は自然のカーブです。どんなに真っ直ぐめの耳でも直線ではありません。自然の線は、柔らかいんですね。F分の1のゆらぎなんて言葉もあります。自然の作り出した柔らかい線は私たちも癒やしてくれる効果があると思います。(科学的に証明することはできませんが…) また自然が作り出した面白いカタチを愉しむこともできます。あまり変わったカタチになると使い勝手は悪くなりますが、愉しさ重視ならそれもありです。
思いのほか長くなってしまいました。少し尻つぼみな感じになりましたが、以上が僕の考える耳つきテーブルを選ぶ3つのメリットでした。
耳つきテーブルが気になった方は下のバナーをクリックしてもらうとソリウッドの耳つきテーブルのWebサイトに飛びます。そこでは、工房に在庫している耳つきテーブル用の板の中で乾燥が終わっていつでもテーブルが製作できる状態になった板を紹介しています。合成写真を作って完成時のイメージをしやすくなるようにしています。気になる方はぜひご覧ください。相模湖工房で実際の板を見てもらうことも可能です。(要事前連絡) 気になる板を見つけた方は吉祥寺ショールームまで問い合わせください。見積もりを作成致します。その後実際に板を見たい方は相模湖工房で見られるように段取りします。
瑞木@相模湖
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