2014.09.22

明るい雰囲気を醸し出すタモ材を徹底解剖!!

ソリウッドで製作するリビングラックなどの棚類はタモ材を使用する事が多いです。タモ材は無垢材家具業界において、標準的な木材として認識されており広く使われています。もちろんテーブルの天板に使う事もあります。タモ材は供給量も安定していて使い手にとっては非常に都合のよい木材でした。しかし、近年は主要産出国のロシアが関税引き上げの政策を進めているため、供給量が減り価格は急上昇しています。そのため、タモ材から他の材へと使用木材を変更するメーカーなども出てきました。

タモ材はヤチダモとも言われますが、一般的には単にタモと呼ぶことが多いです。モクセイ科のトネリコ属の木で、落葉する広葉樹です。寒い地方に生息する木で日本では北海道に多く生えています。中国、ロシアにも広く分布しています。タモの特徴は粘りがあることです。粘りがあるために破損しにくい性質をもっています。同じタモの仲間でアオダモという木があります。バットに使われる木として有名ですよね。粘りがあるために折れにくいので、バットに使われるようになりました。より強い反発力を求める選手はメープルなどもっと硬い木のバットを好むそうですが、外国人選手に比べると非力な日本人選手にはタモのバットの方が合っているのかもしれませんね。

タモ材は導管が太めで、年輪にそって導管が並ぶ環孔材です。そのため、木目はハッキリと現れます。導管が太いため、手触りはスベスベとまでは行かず、注意して触るとなんとなく凹凸を感じます。

実際にタモ材で製作した家具の写真を見ていきましょう。

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タモ材の丸テーブルです。タケノコ状に伸びた木目がハッキリとでるのがタモ材の特徴の1つです。色は明るめの褐色で、経年による色の変化は大きくはありませんが、紫外線の影響で黄色く変化する場合もあります。ウォールナット材やチェリー材などは色が濃いためにお部屋の雰囲気は暗めになりますが、タモ材は明るい色をしているので明るい雰囲気の空間を作るにはもってこいの木材です。白い壁にも映えて良いですよ。

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こちらはオーダーで製作したタモ材の棚です。無垢材で製作する棚は丈夫です。仕切りを多くすればそれだけ丈夫になります。入れるモノのサイズに合わせて製作することも可能です。重い本やレコードなどを入れる棚にも向いています。入れるモノか決まっている場合は伝えて頂ければそれにピッタリの構造で提案させて頂きます。

棚に関しては過去にもこのブログで書いています。関連エントリーをあげておきます。興味のある方はこれらのエントリーをご覧ください。

本棚を考える
無垢棚は1台1台丁寧に組み立てられてこそ丈夫な棚になるんです。

タモ材は耳つきテーブルを製作することも出来ます。タモ材は丸太のまま、日本に入ってきて日本で製材される事が多いです。そのため耳つきで製材する板もある程度数があります。けれども幅の広い板は多くありません。そのため1枚板や2枚はぎの耳つきテーブルが製作できる板はなかなか手に入りません。テーブルにするなら4枚~6枚はぎぐらいのはぎ枚数で製作するのが現実的です。以前にオーダーで製作したタモ材の耳つきテーブルを紹介します。
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W1500×D850×H720 t=35(mm) 脚は黒く着色した斜めテーパー脚です。全部で4枚の板をはぎ合わせています。これと同じようなテーブルを製作できる耳つき板が相模湖工房に在庫があります。詳細は耳つきテーブルのページに載せてありますので、そちらをご覧下さい。
タモ材耳つきはぎテーブル:D1504 明るい印象のタモ材耳つき4枚はぎテーブルのご案内。

タモ材は様々な家具に使用出来る万能選手です。それゆえあまり目立ちませんが、強度もあり家具にするならピッタリの木材です。明るい雰囲気を醸し出すにももってこいの木材です。

瑞木@相模湖

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