2021.09.30

ヤマザクラとチェリー

ソリウッドでは、ヤマザクラ材とチェリー材共に扱いがあります。この二つは似ていますが、ソリウッドでは分けて扱っています。

では、違いは何か？

ヤマザクラ材は国産、チェリー材は北米産になります。

どちらもバラ科(サクラ属)の木です。

国産のサクラで家具用材として扱われているほとんどがヤマザクラ材です。桜で有名なソメイヨシノは観賞用に人工交配して作られた園芸品種になります。ソメイヨシノはいびつな形に成長しやすいこと、大径木になると中が空洞になりやすいなどの理由で家具用材になることはほとんどありません。

ヤマザクラは天然種で日本の大部分の場所で自生しています。ソメイヨシノに比べると形も整いやすく、家具用材に使いやすいようです。

一方のチェリー材はブラックチェリー、アメリカンチェリーと呼ばれ、北米に生えている木になります。実際に生えている所を見たことがありませんが、ヤマザクラと比べても割とまっすぐに生える木なのかもしれません。

ヤマザクラ材もチェリー材も製材したては、ピンクがかったオレンジのような色をしています。空気に触れることで色が変化して最終的にはツヤ感のある濃い茶色になります。

こちらが完成したばかりのヤマザクラ材テーブル。

こちらが完成したばかりのチェリー材テーブル。

色は似ています。木目も似ています。ただ、少しの違いがあります。なので、私は100%ではありませんが、ヤマザクラ材とチェリー材を見分けることができます。

一般的にヤマザクラの方がワイルドな印象の木目になります。チェリー材の方が穏やかな印象がします。(そうではないのもありますが）

どちらも家具用材としては申し分ない材だとは思います。ですが、ヤマザクラ材は流通量が少なく、コンスタントに入手できないことがあります。チェリー材は輸入量が安定していて、品質のばらつきも少なくコンスタントに入手できる安心感があります。なので、チェリー材は定番の樹種としてお客様に紹介することが可能です。

ヤマザクラ材はある時とない時があるし、一度に大量に入手できないので、壁面収納などたくさん材を集める必要があるものは製作できません。

というわけで、ソリウッドでは単発のテーブル製作にはヤマザクラ材を使うこともある。定番テーブルやオーダー製作の収納棚にはチェリー材を使う。といった感じになります。

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