2019.04.05

【No.2581】カイ・クリスチャンセンのNV31チェアの復刻版。

今日は宮崎椅子製作所のHANDYチェアを紹介します。


こちらの椅子は カイ・クリスチャンセン氏がデザインした『NV31』チェアの復刻版になります。NV31チェアは1956年に発表された椅子です。製造がいつまで続いていたかは分かりませんが、今でもヴィンテージショップにてリペアされたNV31チェアが売られています。

宮崎椅子製作所で復刻版を発売するにあたって、多少デザインの変更があったようです。宮崎椅子製作所のWebサイトに記述があるので転載しておきます。

カイ・クリスチャンセン氏はデンマークのデザイナーで数多くの椅子をデザインしてきました。宮崎椅子製作所ではカイ・クリスチャンセン氏のデザインしたその他の椅子やソファも復活させて製作をしています。


ソリウッドではこちらの見本を吉祥寺ショップに展示しているのですが、お客様からの反応はいまひとつでした。ですが、先日ソリウッドでは初めての注文を受けて納品をしました。

また、私がヴィンテージものを扱う家具屋さんでショッピングをしている時に、他のお客様がヴィンテージのNV31チェアを購入するか、復刻版のHANDYチェアを購入するか迷われていました。というわけでまだまだ需要はあるわけで、我々のアピールが足りないということでしょう。

実はこのHANDYチェアの初期モデルは座面が固定されていなく取り外せる仕様になっていました。NV31チェアもそのような仕様だったようです。デザイナーのカイ・クリスチャンセン氏の意向でこういう仕様になっているとの事。理由は、食べかすやゴミが座面と本体の間に溜まってしまうから、すぐに掃除できるようにビスで固定しない方がよいと考えるからだそうです。確かにそうです。ゴミが溜まったら掃除するの大変ですよね。座面が取り外せれば掃除も簡単です。

ですが、現在は座面が固定されている仕様に変更になっています。

デザイン的な特徴は肘掛けの部分だと思います。正直肘掛けと呼んでいいのか分からないですが…まあ、肘掛けがある椅子とない椅子の中間と考えてもらえればいいと思います。肘を乗せてくつろぐということはできませんが、立ち上がる時などに支えにすることはできます。ですが、どちらかというとデザイン的な意味が強いのかもしれません。

前脚と後脚は丸棒になっています。でも、それ以外の部分は丸棒ではないです。座面を支えるための部材は板状になっています。こういう形の違う部品を組み合わせるのってデザイン的にはとても難しいんです。でも、HANDYチェアはその辺の処理が自然で違和感を感じさせません。このあたりにデザイナーの強いデザイン力を感じます。

ソリウッドに展示しているHANDYチェアは緑色の天然皮革が張られています。この色は今は廃盤になってしまっています。上の写真で茶色の革が張られていますが、これが色違いの革です。エンボス加工がされているので傷がつきにくくなっています。両方とも無地の革ですが、少し模様があるファブリックを選ぶとまた違った雰囲気になりそうです。背の部分の面積が大きいので、よりファブリックが目立ちますからね。

というわけで、本日は宮崎椅子製作所で作られている北欧デザイン椅子の復刻版を紹介しました。

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