2018.11.28

【No.2479】耳のカタチもいろいろ

無垢材テーブルは大きくわけて、木の樹皮のカタチをそのまま活かしてテーブル天板にしているもの、その部分はカットして四角に成形しているものがあります。ソリウッドでは両方とも製作をしていますが、前者を耳つきテーブル、後者はストレートカットテーブルと呼んでいます。耳つきとは、昔から材木業界では木の樹皮の部分をそう呼んでいたようで、その部分が残っているので耳つきとなっているようです。人間の耳は音を聞くための器官ですが、木に音を聞くという生態はないでしょうから、その耳というよりは、食パンなどの外側部分を指す耳に近いと思います。

パンで例えるなら、耳つきテーブルは外側の茶色部分が残っている食パン、ストレートカットテーブルはサンドイッチ用のパンということになります。

無垢材テーブルの耳のカタチは、1枚1枚違ったカタチをしているので、唯一無二のものになります。

こちらの写真は、現在吉祥寺ショップに展示販売している2台の耳つきテーブルの耳の部分を比べて写真に撮ったものです。右側にくらべると左側のほうが湾曲が強く、変化も激しいものになっています。右側のものは比較的おとなしく耳の部分の主張が柔らかです。こういった感じで耳つきテーブルの耳部分は1枚1枚違った表情を見せてくれます。

耳つきの耳の部分をどういった向きで使うかも表情に違いが出てくる要因の一つです。上の写真はともに木裏(無垢材において樹皮に近い部分を表、反対側丸太の中心に近いほうを裏としています)が上にくるように木取りをしています。木裏が上だと、樹皮があった部分は下にくるので、比較的シ主張はゆるやかでカタチのみが強調される感じになります。耳つきのほうが良いけど、あんまり激しいものはちょっとという方、耳つきとストレートカットどちらかで悩んでいる方などは木裏が上のほうがしっくりくると思うのでオススメです。

反対に木表が上にくると、必然的に樹皮の部分がよく見えることになるので、よりナチュラルな雰囲気になります。上の写真の耳部分は木表が上で、耳の部分がよくわかります。世にある多くの耳つきテーブルは木表が上になっていることが多いです。せっかくの耳なんだから、積極的に主張していこうぜという感じだと思います。が、個人的には木裏が上のほうがシュッとした感じがしてかっこいいと思っています。

あと、多く見かけるのがブックマッチといわれるものです。これは丸太の状態で上下になっている板をそのまま広げて天板を作ったものをさす。ちょうど本を開いた状態になるので、このような名前がついている。ブックマッチの特徴は、左右対称に近い木目が得られることだ。もちろん、同じ丸太の近いところの板なので、色味も統一されている。ブックマッチの天板はその性格上、2枚はぎでしか作られないものになります。ブックマッチの天板の場合、板の向きはどちらか木表で、もう片方は木裏になります。横からみてきると平行四辺形のカタチをしています。先ほどの写真にも登場したチェリー材耳つきテーブルのひとつ(左側)がフックマッチ天板になっています。

よくみると、左右対称に近く、おなじような節が同じような場所にあります。

ここまで、耳つきテーブルの耳について説明してきましたが、結局カタチはどれが良いか?という疑問は残るかと思います。強度などには影響がない部分なので、ここは好みで選んで頂くのが良いと思います。先述しましたが、耳の部分をしっかりと堪能したい方は木表が上のもの、すっきりとシャープに見せたいけど、耳があるほうが良いという方や、家族で耳つきとストレートカットで意見が別れた場合などは木裏が上のものをオススメします。

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