2019.06.18

テーブルの強度は脚の太さと脚の付け方が重要 その2

※2019年6月18日 : 内容の一部を変更しました。
6月1日に書いた

テーブルの強度は脚の太さと脚の付け方が重要

の続編です。第1弾では、揺れにくい強度のあるテーブルにするためには、天板の厚み等よりも脚の太さと強度が重要だということを書きました。ソリウッドでは、細い脚の場合は、踏ん張りが効くように斜めに脚をつけるか、幕板をいわれる板で脚と脚を固定して強度をだすようにしています。揺れにくいテーブルにするためには、脚の付け方を重要です。

 

無垢テーブルで採用される方法は大きくわけて、以下2つになります。

 

○テーブルと脚をほぞで直接結合する

○脚を金具を使って取り付ける

 

前者はいたってシンプルな方法です。ほぞ組みといわれる木工の伝統的な結合方法です。接合部分を凹凸に加工し、接着剤で固定します。

上の画像は、ほぞ組みの様子です。ギリギリの寸法の穴に上から叩きながら、はめていきます。

メリットとしては、接合部分がすっきりしている点が挙げられます。ですが、この方法はデメリットもあり、テーブルの天板と脚を固定する方法としては、最近ではあまり採用されていないと感じます。

ほぞ組みは強度のでる結合方法ですが、長い間でみると、木がやせたり、伸縮によって隙間が生じることがあります。テーブルと脚の結合部分の場合、わずかな隙間ががたつきの原因になってしまいます。また、一度組み合わせると、取り外しは出来なくなります。ダイニングテーブルの場合、天板と脚がくっついているとかなりの大きさになります。そのままだと搬入や部屋の移動が困難になります。そのため、ダイニングテーブルの場合は、天板と脚が何度も取り外すほうが好ましいと考えます。このことがダイニングテーブルにほぞ組が採用されにくい大きな理由です。

 

後者の脚を金具を使って取り付ける方法が最近では主流です。

 

こちらの方法にもいくつか方法があります。すぐに思いつくのは、以下3つです。

1、脚と脚を幕板で組み、幕板に穴を空け、その穴にボルトを通して天板と結合する方法

2、脚にねじを取付け、天板の裏に埋め込んだメスのネジにねじ込む方法

3、脚にプレートと取付け、プレートに空けてある複数の穴を通して、ボルトで固定する方法

 

言葉ではなかなかわかりにくいとは思いますが、それぞれの方法のメリット・デメリットを述べます。

 

1は天板の下に幕板をはわせて固定する方法になります。ですので、デメリットは天板と脚の固定方法というよりは幕板を四方にはわせたデザインのデメリットが先にきます。それは、やはり快適性です。椅子に座って脚を組んだりするのに、幕板が邪魔になりくつろぐ点で快適でないということがあります。また、天板の伸縮方向でも固定しなければならないので、伸縮を妨げない工夫も必要です。また、大きな脚をつける際には、脚の部分を天板に固定出来ないないので端のほうが持ち上げたときにすこし浮いてしまうことがあります。これを避けるには、ボルトで固定する位置を脚に極力近づけることが必要になります。

 

メリットとしては、固定する金具(ボルト)が外からみえにくく出来る点です。天板の下を少しのぞいただけでは、どのように固定されているかすぐにはわからないように見せることができます。

 

2は、もっとも多く見受けられる方法だと思います。これも1と同様に固定してしまうと金具が見えないので、天板裏がすっきりみえます。デメリットは、それぞれの脚につき1カ所しか留められない点です。一カ所しか固定されていないと緩みやすく使用していくうちにテーブルが揺れだしてしまうことがあります。その都度、締め直すことで揺れは抑えられますが、強度面で他の方法に比べ劣るという認識をしておいたほうが良いでしょう。

 

3は、言葉だけではなかなか伝わらないと思いますが、2の問題点である脚と天板の固定箇所を1カ所ではなく複数にすることで2のデメリットをなくすことが出来ます。また、1のデメリットである取り外しが出来ない点も解消されます。そういった理由でソリウッドでは、この方法を採用しています。デメリットとして挙げられるのは、天板の裏がごちゃごちゃしている点があります。小さなローテーブルなどの際は、天板の裏がプレートだらけになってしまうことがあります。これはこれで、強度には全く問題ありませんが、見た目が劣ると感じる人はいるでしょう。

プレート付けの天板の裏

こちらがソリウッドが採用しているプレートによる天板と脚を固定しているテーブルの裏側です。脚よりおおきなプレートを5つのボルトで固定しています。この方法は、天板の裏に掘り込みを入れたり、金属プレートを用意したりと手間がかかりますが、強度があり、快適に使えるテーブルを実現するには必要不可欠と考えています。

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