2014.05.23

林業映画『WOOD JOB! 神去なあなあ日常』を観てきました!

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以前のブログで賢木@吉祥寺が観に行くと宣言していた林業をテーマにした映画『WOOD JOB! 神去なあなあ日常』を一足先に観てきました。作家の三浦しをんさんが山奥の村で林業に従事することになった青年が林業や村の人々との暮らしを通じて成長する過程を描いた小説「神去なあなあ日常」が原作になっています。この小説を元に脚本・監督を手がけたのが「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」などの大ヒット映画の監督で知れている矢口史靖監督です。主演は染谷将太さん。その脇を長澤まさみさん、伊藤英明さん、優花さん、柄本明さん、光石研さんといった有名どころが固めています。染谷さんの名前は知りませんでしたが、べネチア国際映画祭で最優秀賞新人賞を受賞するなど、注目されている若手俳優さんのようです。

林業をテーマしているとあって、公開前から早く観たいと思っていました。事前に得た情報によると、山で木を伐倒するシーンなども俳優さん自らが演じているとの事でした。そうした林業のシーンも楽しみしていました。私は、直接林業に携わっている訳ではありませんが、使用する木材は林業に携わる方々が育て、倒して運びだしてくれた木材です。自然と林業という仕事にも興味が湧きました。なかなか林業の現場の雰囲気を知る機会はありませんが、twitterやFacebookなどで情報を提供してくれる方がいるのでとても参考になっています。

さて肝心の映画ですが、実際はどうなのか分かりませんがなんとなく実際に近い雰囲気がでているのではないかと思いました。普段は当然チェーンソーを使っているけど、祭りの時は斧を使うなどのシーンを観てそう感じました。伐倒した丸太を売る原木市場のシーンが少しありますが、ここも私が行った事のある原木市場の様子と似ていました。丸太に群がる人、高いって言って立ち去る人などの描写はリアリティあります。森林のシーンも綺麗でした。個人的には、もう少し林業シーンを多くして欲しかったと思いましたが、笑いあり、感動ありの映画に仕上がっていると感じました。

日本の林業は斜陽産業と言われはじめてかなりの年月が経っています。いろいろと新しい動きが出てきているようですが、抜本的に明るい方向に進み始めてはいないようです。戦後に急ピッチで植えたスギやヒノキが、家の構造材に使うのに良い樹齢になっています。が、価格に見合わないので伐倒が進みません。外国から輸入されてきた木材の方が値段的に安いようです。だからといって、国産の材が高いわけではないと思います。原木市場で取引されているスギの価格を調べてみると”そんなに安いの?” って驚く価格です。それでも価格競争に勝てていないとなると、やる人が居なくなるのも当然だと思います。なんとか頑張ってもらいたいのですが…

そんなピンチな日本の林業を束ねる林野庁もこの映画『GOOD JOB! 神去なあなあ日常』をかなり推しています。林業復活の起爆剤になってくれるのではと期待を寄せているようです。(映画に期待するより考えなきゃいけない事はもっとあるよう感じますが…) 林農林水産大臣と矢口監督の対談も公開されています。

対談の中で林農林水産大臣が”実際はあんな綺麗な方々が山にはいないのではないか “と心配していますが、矢口監督は撮影をした実際の林業現場にもかわいい女の子が働いていたと語っています。興味を持った若者は騙されたと思って林業を目指すと良いことあるかもしれませんよ。若者でない方も日本の林業を知るきっかけとして、『WOOD JOB! 神去なあなあ日常』を観ることをオススメします。映画はちょっと…という方は三浦しをんさんの小説『神去なあなあ日常』を読んでみてください。Kindleなどの電子書籍版も発売されていますよ。小説は続編の『神去なあなあ夜話』も出ています。

瑞木@相模湖

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