2014.08.20

耳つきテーブルのイメージ写真をつくる

ソリウッドのホームページでは、オーダーで出来る耳つきテーブルの情報を載せています。耳つきテーブルになる板は、乾燥が終ると、だいたいこんな大きさの天板がとれるというのを計測し、板にチョークでその情報を書き入れていきます。そこまで行った板を我々では”準備OK”の板と呼んでいます。

あとは、お客様のご希望に応じて詳細なサイズが決まれば製作出来ます。オーダーに対応するため、加工はせずに準備OKの状態でしばらく置いておくことになります。ですが、商談を進めるには困ったことがあります。それは、2枚はぎや5枚はぎといった無垢板を何枚か接いでつくる天板の場合、使う1枚1枚の板の写真だけでは、完成イメージが想像しにくいものです。

そこでソリウッドでは、天板として完成したかたちが少しでも把握できるようなイメージ写真をつくることにしています。

耳つきテーブルのページに掲載しているこういう写真がそれです。

チェリー材2枚はぎテーブルのイメージ写真

これはチェリー材の2枚はぎのイメージ写真です。実際には、相模湖工房にはこの2枚のチェリー材の板はありますが、写真のように接ぎ合わされているわけではありません。

今日は相模湖工房に出向いてイメージ写真をつくる作業を手伝ってきました。

イメージ写真を作るには、ある程度その板からとれるサイズを確認したら、木目がわかるように表面を削ります。

というのも、乾燥を終えて桟積みしている状態の板は埃や汚れ、割れを止めるための薬剤が塗られていたりで木目がよくわかりません。下の写真の2枚板が削る前と削った後のものです。右の削っていない状態ですと、ウォールナット材特有の白っぽい色味の白太部分がどのくらいあるかもわかりません。

プレナー前後

左の板がハンドプレナーで少し削ったウォールナット材です。右の板に比べ、木目も鮮明になり、白太部分がどのくらいあるかも把握出来るようになりました。この状態になったら板を立てて、撮影に入ります。

板の撮影は、①全体像、②木目のアップ、③特徴的な部分のアップ、④耳の部分のカットを撮ります。ハンドプレナーで削った状態は仕上げていない素地の状態です。テーブルにする際は、オイルを塗ったり、ウレタン塗装を施します。こうした仕上げを行うことで、色味は素地の状態より濃くなります。スタッフの間では濡れ色と呼んだりします。つまり、水に濡れた状態に近い色味ということです。そのため、木目のアップの写真を撮る時は、その部分を水に濡らして仕上がりに近い色味を表現するようにしています。

水を塗って濡れ色を確認する

トチの板にウェスで水を塗って濡れ色にしています。トチも水を塗ると、少し色が濃くなります。また、トチ特有の縮み杢を素地の状態より鮮明になります。この後、写真を撮影します。

このような作業を繰り返し、板の写真を撮影していきます。

経験してみると、写真撮影ではありますが、かなりの肉体労働です。中には、1500×D450ぐらいの板が採れるものを実際の板はその寸法の1.2倍から2倍近くあるものまであります。

写真を撮影したら、後はパソコンでの画像加工になります。

1台の耳つきテーブルを製作するにも手間がかかりますが、製作段階の準備でもひと手間かけて準備をしています。

賢木@吉祥寺

 

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest