2018.03.20

供給量が安定している北米産の木材が日本でも多く使われています。【No.2228】

また寒くなってきました。雪が降るなんていう予報も出ていますね。どうなることやら…

ソリウッドで取り扱っている木材の多くは輸入材です。国産材も使っていますが、割合的には輸入木材の方が多くなっています。世界各国から日本には多くの木材が輸入されています。ソリウッドで使っている木材は北米産、ロシア産などが多いです。最近では東ヨーロッパ産の木材を使うこともあります。

今日『物流は世界史をどう変えたのか』という本を読み始めました。この本によると地中海貿易で栄えたフェニキア人はレバノン杉という木を船で運んだそうです。紀元前から木材は国を超えて取引されていたと考えるとすごいことですね。そして今では世界中の海を木材を積んだ船が運行されている訳ですね。ちなみにレバノン杉は松の仲間だそうで、杉ではないようです。

ソリウッドで人気のあるチェリー材やウォールナット材は北米産の木材です。これらの木の産地は北米の西側です。ウォールナット材とチェリー材の産地は近いので同じコンテナで運ばれることが多いと聞きます。日本ではウォールナット材の需要が高いのでウォールナット材を仕入れる際にコンテナに空きがあるとチェリー材や他の材を仕入れてコンテナの空きを埋めるそうです。一般的にはウォールナット材の方が圧倒的に人気があるようです。しかし、ソリウッドではウォールナット材に劣らずチェリー材の人気が高いです。受注数はウォールナット材とチェリー材は同じくらいの割合です。

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チェリー材は北米産の木材なので、日本に入ってくるのは現地で製材と乾燥がされた板です。ストレートカットテーブルや椅子や棚などはこうした木材を使用しています。乾燥までされている材なのですぐに使えるのが便利です。北米の板メーカーはオートメーション化が進んでいて、現代的な工場で製材や乾燥が行われています。広大な工場であっても働いている人は少ないそうです。日本ではこうした現代的な製材工場は多くありません。北米は日本よりも乾燥しているので、乾燥の具合もいいです。人工乾燥が施されていますが、含水率は10%以下になっています。これは北米産の他の木材も同じです。ウォールナット材は乾燥がなかなか進まない樹種ですが、現地乾燥のウォールナット材はしっかりと乾いています。ただウォールナット材に関しては現地乾燥の板は乾燥の過程で本来のウォールナットらしい色が失われているとも言われています。

ソリウッドだけではなく椅子を製作しているメーカーも同様に現地製材、乾燥された板を使って生産をしています。製材メーカーは違うと思いますが、同程度の板を仕入れて使用しているはずです。なので、メーカーは違っても樹種が同じであれば出来上がりの感じが違うことはないです。塗装方法が違えば艶が違って見えますが、オイル仕上げ(ミツロウワックス)であれば見た目の違いもほとんどありません。

北米産の木材は供給量が安定しているのが多く使われる理由です。国産材の木材は供給が安定せず常に仕入れることが難しいので商品にすることが難しいのです。ソリウッドでは単発で国産材を使うことはありますが、定番商品としてラインナップするには安定感がありません。使いたいと思う国産材もあるのですが、供給量や価格でなかなか折り合いのつく国産材がないんですね。それでも全くないというわけではないので機会があれば国産材のテーブルも作っていきます。現在は北海道の下川町産の木材を使った耳つきテーブルの販売という取り組みもやっています。

というわけで日本でも北米産などの外国産木材が使われているわけは供給量という側面もあるわけです。

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