2018.01.24

「はぎ」でも質の高いテーブル!【No.2173】

無垢材テーブルを販売する際に、お客様へ説明する上でどうしても専門用語というものが出てきてしまいます。本来であれば、あまり使いたくないという気もしますが、他の言葉で端的に表現するものも難しいということがありますし、ウェブや店内の掲示物では文字数の関係もあり、使わざるを得ない時もあります。

私の中で、よく使う専門用語の中でわかりづらいと思っているのが、「はぎ」です。漢字で書くと「接ぎ」となります。これは1枚の板では寸法が足らない場合、巾方向に複数の板を接着して必要な寸法の大きさの板にすることを表しています。無垢材テーブルの場合、1枚の板のみで天板にすることもありますが、全体からするとレアなケースです。ダイニングテーブルの場合、850mmほどの巾が必要ですが1枚板でとなると、大きな樹木から製材することになるのでかなり貴重なものとなり、その分、価格も高くなります。ソリウッドでは、1枚でダイニングテーブルになるような板はあまり積極的には仕入れていません。一番大きな理由は、価格です。材木の市場では、先述したように板の巾が大きくなればなるほど板の価格が高くなる傾向にあります。さらに貴重で価値の高いものになるので付加価値的なものを仕入れ値に入ってくるのでテーブルとしては50万円以上の価格になってしまうことが多いです。無垢材テーブルの世界ではこの価格は珍しくはないと思いますが、ダイニングテーブルとしてらかなりの高額です。できるだけ多くの方に、できるだけハードルは低く木の魅力を伝えたいと思ってこの仕事をしているので、価値の高いものを提供することはできると思うのですが、1枚板にこだわる必要はないと考えています。

もう一つの理由は、1枚板でなくても立派なテーブルが作れるということです。ソリウッドで製作するテーブルのほとんどが複数の板を接着して巾をだしているものです。これでも十分に綺麗で重厚な天板が出来ますし、強度も問題ないものになります。価格も1枚板テーブルの半分以下で済ませることできます。この方が使う方にとってはメリットが大きく、さらに我々が伝えたい木の力も伝えることができると考えています。ソリウッドでは、耳つきテーブルの場合、2〜3枚接ぎ、ストレートカットテーブルの場合、5〜7枚接ぎが中心になります。

無垢材テーブルの場合、木口と呼ばれるテーブルの端の側面を見ると、接着面が見えやすくその天板が何枚の板を使っているかがわかりやすいです。

「接ぎ」のテーブルで多くの方が心配するのが、強度で、接着面が使用しているうちに剥がれてしまうのではと不安に思うということです。長年使うことを想定しているダイニングテーブルが数年で使い物にならなくなってしまうのは大問題ですので、我々でも接ぐ上での接着にはかなり気をつけています。テーブルなどの家具になってしますと目に見えない部分ですが、接着剤にもこだわりを持ち、費用の面では高くなってしまいますが強力な接着剤を使用しています。具体的には水性高分子イソシアート系接着剤というものを使っています。これは耐久性に優れ、かつ安全面でもシックハウス症候群の要因とされているホルムアルデヒドが含まれていません。さらに接着する際に接着剤をケチらずにしっかり塗って、しっかりはみ出させることが重要です。接着剤がしっかりと行き届いていないと接着不良を起こし十分な強度を得ることができません。また、接着剤の層が厚くても強度が弱くなってしまいます。ですので、しっかりと塗った上で、しっかりと圧力を掛け余分な接着剤をはみ出させます。はみ出た接着剤をしっかりと剥がして見えないようにするのには、手間がかかるので効率は悪くなるのですが、ここは強度を最優先させています。

20180124 1

結果、接ぎ面が剥がれるといったトラブルは私がこの仕事をしている10年間は一度も起こっていません。安心してご注文頂ければと思います。

賢木@吉祥寺

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest