2017.10.31

仕入れた耳つきテーブル用の板の計測と撮影をしました。【No.2088】

今日は先日仕入れてきた耳つきテーブル用の板の検寸と撮影をしました。仕入れた板はいついくらで仕入れたかが分かるように個別の番号をつけています。識別番号はダイモテープを板に留めています。

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数字とアルファベットを組み合わせた識別番号を打ったテープをタッカーで留めています。紙のテープだとすぐに切れてしまいますが、ダイモテープなら紙よりは丈夫です。とは言っては切れてしまったり、文字が読めなくなってしまうことはありますが、両サイドにつけてあるのでどの板か分からなくなってしまうことはありません。はじめの2ケタは樹種を表しています。84はヤマザクラです。次の2ケタは購入した年です。17は2017年を表しています。仕入れた板はほとんどが未乾燥の板なので、使えるようになるまでには半年から1年くらい掛かります。2年、3年前に仕入れた板を使用するなんてこともあるので仕入れた年が分かるようにしています。仕入れた年がラベルを見て分かればその板の乾燥状態がおおよそ分かります。仕入れてから2年経っている板なら天然乾燥が相当進んでいますので、木材乾燥庫に入れたらそんなに時間がかからないで乾燥するなというような判断をします。最後の2ケタは板の個別番号です。材種ごとに1から始まって1年経つとリセットしてまた1からつけていきます。最後のアルファベットは仕入れた人を表しています。Zは私のことです。ほとんどの板を私が仕入れているのでZがほとんどですが…

というわけで上の写真の板は、2017年に仕入れたヤマザクラ材の24番目の板で仕入れ担当者は瑞木@相模湖ということになります。

今回の仕入れで私が初めて仕入れた材があります。ケンポナシです。名前は知っていましたが、使用したことがない材で機会があったら仕入れようと考えていた材種です。そんなに流通量が多い材ではないので、市場でも見かけるのはたまにです。今回たまたま2枚はぎでテーブル天板になりそうなサイズの板が2枚セットであったので競り落としました。

で楽しみにしていましたが、、、、

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見事に木口から割れが入っています。パックリいってますね…しかも2枚とも。残念です。木口から割れが入るのは仕方のないことですが、まだ何もしてないのにこう大胆に割れるとショックを受けます。でも気持ちを切り替えて耳つき4枚はぎテーブル天板にすることを考えています。割れに沿ってカットして1枚の板を2枚にしてしまいます。2枚の板から作った4枚の板をはぎ合わせるので、色や木目に統一感がでるはずです。あとは乾燥中にねじれたりしないことを願うばかりです。

ケンポナシは樹皮が薄めでした。樹皮や色の感じはアサダに似ているように感じました。仕上げるとどんな風になるか楽しみです。

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こちらはチェリーの板です。幅が700mm近くあります。チェリー材としては幅が広めの板です。樹種によってはそんなに太く成長しないものもあります。チェリーもそうした材の一つで、幅が800mmを超える一枚板でテーブルになるようなサイズの板は滅多に見られません。節が3箇所ありますが、十分に綺麗な板です。しかもリーズナブルな価格で仕入れることができました。

でも、何も欠点がなければかなり高額を支払わなければ手にすることができない板です。リーズナブルな価格には訳があります。裏側を見ると、、、

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至るところに割れが入っているのが分かります。拡大して見ると

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こんな感じに割れが斜めに入っています。これは丸太の中心近くの板に起こることです。丸太の中心を芯を呼んでいます。芯を含む材はパックリと割れることが多いんです。パックリと割れなくてもこうした割れが入ります。芯を含んでいる板、もしくは芯の近くの板はこうした割れが入ることを覚悟の上で仕入れなければいけません。芯を含む板や芯の近くの板は、当然ですが幅が広いです。芯を含む板はその丸太で最大幅に取れる板です。なのにそうした板は欠点を含んでいる…これは木を使用する人にとって最大のジレンマです。そう都合よくいかないんですよ。

というわけで今日のブログエントリーでは仕入れた板耳つきテーブル用の板に関するエトセトラでした。

瑞木@相模湖

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