2017.10.25

無垢材家具で使われる国産材【No.2082】

先日のブログでブラックウォールナットとブラックチェリーの共通点として北米からの輸入材という点を挙げました。現在は、無垢材家具で使われている木材の多くが輸入材になっている現状です。日本国内で生産される木材といえばスギやヒノキなどの針葉樹になります。針葉樹は流通量では数多く算出されていますが、表面が柔らかいのでテーブルなどの家具には使いづらいところがあります。長く使えて丈夫なものを製作するにはある程度の硬さがある広葉樹を使いたいところです。国産の広葉樹といえばケヤキやトチなどの樹種が挙げられます。この2つの樹種は比較的幅が広い板が採れるので、昔から1枚板などでテーブルや座卓が作られてきていました。ウォールナット材などの輸入材が出回る前には無垢材家具の主役として君臨したきたケヤキ材ですが、現在では人気面で輸入材に劣る部分がありその流通量を減ってきています。とはいうもののケヤキのおおらかな木目やオレンジがかった色味にはファンも多くソリウッドのスタッフが仕入れにいっている材木市場でもケヤキの板は出品されています。2枚はぎぐらいでダイニングテーブルが製作できるちょうど良い板があれば、ソリウッドでも仕入れることがあります。

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こちらは以前に納品させて頂いたケヤキ材の2枚はぎの耳つきテーブルです。ブックマッチと呼ばれる丸太の上下になっている板を本を開くようにして接ぎ合わせた天板です。脚はケヤキより少し薄い色味のカバ材を使っています。ケヤキ材というと、和風の印象をもっている方が多くいらっしゃいます。確かに日本を代表する木ですし、木目もはっきりしていて色味も和室によく似合います。昔から座卓に使われているので、和風という印象もうなずけます。ですが、現代風のダイニングでもそこまで違和感なく使えると私は考えています。さきほどの例のように脚をケヤキでは色の薄いカバ材や本体に黒に着色した脚をつけると和風の印象はだいぶ和らぐと思います。

ケヤキの天板は木目が目立つので、その印象が強くなりがちです。ところが、椅子などの細い部材であるとその木目も少し目立たなくなります。ソリウッドでも扱っている宮崎椅子製作所は数年前にケヤキ材が標準ラインナップに加えられました。吉祥寺のショップにはケヤキ材のpepeチェアが展示されていますが、それを見た方がケヤキ材の椅子を注文することがありました。椅子単体でみると、淡いオレンジがかった感じに仕上がりますので、ナラ材などの淡い黄褐色でもチェリー材などの赤茶褐色のテーブルにも合います。

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また、トチ材もケヤキと同じように良い板があれば仕入れることがある国産材です。トチは1枚1枚の表情がかなり違っていて個性的な天板に仕上がります。

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上の写真はトチ材の耳つきテーブルです。どちらも同じクリアな仕上げをしています。一見すると同じ材種には思えないと思いますがどちらもトチ材です。トチ材は比較的乾燥が上手くいくことが多い樹種ですので、良い板があれば積極的に仕入れようと思っている材です。製作が出来る板があればソリウッドの耳つきページに掲載しますので、そちらもご参照ください。また、ご希望のサイズなどをご連絡頂ければ、在庫している板で出来る板があるか調査することも可能です。

ケヤキやトチは、2枚から3枚でダイニングになる程度の幅の板が中心です。ところが、幅の広い板にこだわらなければクルミやクリといった樹種も国産材のテーブルの候補になることがあります。現在、吉祥寺ショップでは現品で販売するクルミとブナのテーブルを展示販売中です。これらは20cm前後の板、5枚程度を接ぎ合わせています。現品販売ということもあり価格的にもかなりリーズナブルな価格設定になっています。

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こちらがブナ材の天板です。岐阜県の飛騨市産のブナを使用しています。

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こちらは同じく岐阜県飛騨市のクルミ材を使っています。横幅が最大で1000mmと幅広い天板になっています。木目もキレイで耳の部分もキレイなカーブを描いています。どちらも納品までは最短1週間になっています。お急ぎの方はぜひご検討ください。

賢木@吉祥寺

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