2017.08.30

無垢材の経年変化について【No.2026】

ここ最近吉祥寺ショップで接客をしている際に、経年変化について質問を受けることが数回ありました。そこで、今日は改めて無垢材の経年変化についてまとめてみたいと思います。

経年変化とは、一般的には年月が経つにつれ、製品の品質・性能が変化することと定義されます。無垢材はよく経年変化すると言われていますが、木材の品質やテーブルとしての性能が変化するということはほとんどありません。強度などは年月が経っても弱くなるということはありませんので、テーブル自体は表面のメンテナンスなどを施していけば数十年と変わらず使えるものです。木材で経年変化というと表面の色味の変化をさすことがほとんどです。色の変化する要因はいくつかあるとされていますが、最も影響するといわれているのが、光の中に含まれている紫外線です。木材にはリグニンという成分があり、このリグリンが紫外線を吸収し分解していきます。その過程で木材の色が変化していくとされています。実は木材の樹種によって、色の変化がほとんどないものや短期間でもガラリと色が変化してしまうものまで色々あります。ですが、経年変化の変化については色が濃くなる or 色が抜けてくるの2パターンで整理がつくのではないかと考えています。

色が濃くなる変化

1つ目の経年変化は色が段々濃くなる変化です。この変化の代表格はやはりチェリー材でしょう。ソリウッドでもそうですが、定番の商品の木材としてラインナップされていることが多く、現在ではメジャーな無垢材家具の材料といえるかもしれません。チェリー材は丸太から板に製材したてのころは、ピンクがかった淡い褐色をしています。それが徐々に色が変化し、最終的には濃いオレンジがかった茶褐色に変化していきます。おおよそ6ヶ月を過ぎたゴロには少し色の変化がわかるようになります。1年ぐらい経つと肉眼でもはっきり色の違いが感じれるようになります。現在吉祥寺ショップに展示しているチェリー材のストレートカットテーブルはおおよそ5年ほど経過していますが、出来た当初よりはかなり色が変わってきていると実感出来ます。3、4年が経つと色の変化具合は鈍くなり、その状況から劇的に変化することはありません。

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こちらは1年ほど経過したチェリー材になります。言葉で表現するのは難しいのですが熟成感が出てきた感じになります。

色が抜けてくる変化

大抵の木材の経年変化は上で書いた色が濃くなる変化になります。なので、例外ということもできますが、中には出来た当初が一番色が濃く、段々と色が抜ける感じになるという樹種も存在します。その代表格がウォールナット材です。ウォールナットは黒紫がかった茶褐色から赤味のある茶褐色に変化をしていきます。ウォールナット材はこげ茶色の色味が人気の要因でもありますが、少し時間が経つと黒っぽさはなくなり、少し赤味のある色に変わっていきます。

賢木@吉祥寺

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