2017.04.26

椅子の樹種について【No.1900】

今日は椅子の樹種について書いてみようと思います。

椅子に使われる樹種については、やはり硬くて強靭な木材が向いていると思います。そのため、テーブル同様、スギやヒノキ、パイン材といった針葉樹より硬く粘り気のある広葉樹が適していると考えます。無垢材の椅子によく使われるのは、ナラ材、ウォールナット材、チェリー材といった材です。ソリウッドで扱いのある3つのブランドでもこの3つの樹種がラインナップされています(いのうえアソシエーツのAWAZA MA01チェアを除く。AWAZA MA01チェアはウォールナット材とナラ材の2種類から選んで頂けます。

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色が濃い樹種はウォールナット材です。はじめはこげ茶に近い色味をしていますが、徐々に色が抜けてくるような感じで変化をして、しばらく経つと赤い味のある茶色に変化していきます。落ち着いた色味であるので、ダイニングチェアだけでなく、書斎に置くデスクチェアやリビングにおくリラックスチェアなどでも人気があります。

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ナラ材はウォールナットと反対に明るい色味の樹種の代表格となります。ドングリのなる木として日本人の私たちには馴染みのある木だと思います。木材としても硬く丈夫な木なので、ダイニングテーブルだけでなく、椅子や収納といったありとあらゆる家具にも使われています。20年以上前では、無垢材の家具といったらナラ材というぐらい多くの家具に使われてきて、大衆的な存在の木という認識もあったかと思います。ところが、最近では国産の良質なナラ材と出会うことは少なく、ロシアやヨーロッパ諸国からの輸入材が中心となっています。価格的にも材自体の価格が高騰しているため、高く設定されることが多くなってきました。価格水準は椅子ブランドでも多少異なりますが、宮崎椅子製作所の椅子では、ウォールナットと並んで一番価格が高い樹種としてラインナップされています。色味的にもクセがなく、いわゆる木材といった淡い茶褐色をしているため、他の家具とも合わせやすい木だと思っています。また、ナラ材に合わせる座面のファブリックを選ぶ際も、どんな色味でも違和感ないものがほとんどです。ナラ材もラインナップされているISU-WORKSの椅子では、ナラ材×からし色(黄色)の組み合わせが最も選ばれており、続いて注文が多いのが緑色のファブリックとの組み合わせになります。

チェリー材は、色味的にはウォールナット材とナラ材の間といえる樹種です。ウォールナットほど濃くはなく、ナラ材ほど淡くはありません。チェリー材は、経年変化が著しい木材としてもよく知られています。経年変化することを第一の目当てとしてチェリー材を選択する方もいらっしゃるくらいです。削ったばかりのチェリー材は淡いピンク色をしていますが、徐々に濃いオレンジがかった茶褐色に変化をしていきます。半年ぐらい経つと、色が変わってきたなというのがわかるぐらい変化をしていきます。さらに数年してくると使い込んだ熟成感がでてくる感じがします。

以上が多くの椅子で選択できる樹種の簡単な説明でした。この3種以外にも選べる樹種がある椅子もあります。特に宮崎椅子製作所の椅子は樹種が豊富で、先述したウォールナット材、ナラ材、チェリー材の他に、ブナ材、メープル材、ホワイトアッシュ材、レッドオーク材、ケヤキ材といった樹種が選べます。中でもケヤキは他のメーカーの椅子でも中々お目にかかれないものです。吉祥寺ショールームにはケヤキ材のpepeチェアが展示されています。おかげさまで、ケヤキ材の椅子も注文がきています。

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逆にテーブルは製作することがあっても、椅子では製作が難しい材もあります。トチ材はテーブル天板としても人気はありますが、トチ材で製作した椅子は見たことがありません。トチ材は幅の広い板がとれる材で、細かく幅をカットするような製材はほとんどされません。トチ材のテーブルをご購入されたお客様には、トチ材の色味に合うようにメープル材やナラ材といった明るめの色味の樹種をオススメしています。

賢木@吉祥寺

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