2017.03.29

デザインがよくて、座り心地も抜群なTACチェア【No.1872】

椅子のデザインは様々なです。用途や好みによって選ぶのが良いでしょう。今日は「ゆったりと座れて、掛け心地も良い」椅子を紹介したいと思います。

まず、真っ先に浮かびオススメしたいのが、「TAC」チェア(ISU-WORKS)です。この椅子は北海道在住のデザイナー兼木工家である高橋三太郎さんがデザインしたダイニングチェアです。長い間、三太郎さんの個人ブランド「santaro works」のラインナップとして製作・販売されてきました。ソリウッドでも私が入社する前から扱いがあり、吉祥寺ショールームで展示販売していました。まだ、この仕事を始める前に一度「TAC」チェアに座ったことがあります。その時に、今まで座ってきた木の椅子とは違った座り心地が抜群だと思ったことを今でも忘れません。その時座ったのは、ナラ材で板座の「TAC」チェアでした。木の座面の椅子は座面が硬く、長く座るには向かないと思い込んでいましたが、この椅子に座ってからは座り心地は座面の硬さで決まるものではないというのが良くわかりました。

20170329 1

こちらが板座の「TAC」チェアです。「TAC」チェアの板座は無垢材を接ぎ合わせて作った板を丸みを帯びたカタチにカットして、座りやすくなるよう削り、絶妙な座り心地を体現しています。また、座った際にお尻が滑らないように刃物であえて傷をつけるように細かい凹凸をつけています。その上でヤスリをかけるので、座った際にひっかかる感じはありませんが、ツルっと滑ることを防いでいます。

「TAC」チェアの座面は板座の他に、ウレタンクッションが入った布座とレザー座も選ぶことが可能です。

20170329 2

こちらがレザー座の「TAC」チェアです。布地やレザーの座の場合は、ウレタンクッションが入っているため、横からみると盛り上がっているデザインになります。もちろん、板座に比べるとおしり部分はソフトに感じます。より柔らかい座り心地が好みの方、長く座ることを前提に椅子を探している方にはこちらのタイプのほうがフィットするかと思います。

「TAC」チェアの抜群の座り心地は座面だけでは作られたものではありません。背をしっかりと支える背の部分とゆったりと手をおける肘掛けも欠かすことが出来ないパーツです。「TAC」チェアの背はやや高い椅子にあり背にそうようにカーブをしています。さらに横からみると、段々と薄くなっています。細かいところですが、無骨な感じがありながらも美しいと感じるデザインにはこの背のような細かいところにも行き届いたデザインとそれを忠実に再現する加工技術が詰まっていると感じます。現在では、「TAC」チェアは高橋三太郎さんと北海道津別町にある山上木工さんの協同プロジェクトであるISU-WORKSのラインナップとして製作販売されています。山上木工さんは沢山の木工機械を所有して効率よく精度の高い部品加工ができる木工所です。ですが、それだけでは「TAC」チェアのような高品質な椅子は出来ません。加工された部品を緻密に組み立て磨きあげるのは人の力が必ず必要になります。山上木工さんは機械加工と熟練した職人の仕上げによって質の高い椅子を作り上げています。

「TAC」チェアは幅500mm以上あり、椅子としては横幅のあるタイプの椅子です。このサイズのものを2脚並べて置こうとするとテーブルのサイズはW1500は少なくとあったほうが良いと思います。また、肘掛けがついているので、天板の下に幕板といわれる板がついているタイプのダイニングテーブルだと肘掛けをテーブル天板の下に納めることが出来ません。省スペースにもなるので、「TAC」チェアをお考えの場合は、幕板のないタイプのダイニングテーブルと合わせるとよいでしょう。

「TAC」チェアは、現在、ナラ材、ウォールナット材、チェリー材で製作することが可能です。価格は、材種や座の種類によって異なりますが、税込みで8万円代〜10万円代の価格帯になります。木の椅子の中でも高めの価格帯だと思いますが、座って頂き、細かい部分まで見て頂ければ納得して頂けると思います。

賢木@吉祥寺

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest