2017.01.27

椅子の製作現場についてとMAGチェアの紹介。【No.1811】

ソリウッドでは国内生産をしている3メーカーの椅子を取り扱っています。無垢材テーブルや無垢材本棚は自社工房で製作していますが、椅子に関してはこうしたメーカーの商品を販売しています。昔はオリジナルの椅子を製作して販売していましたが、ソリウッドのテーブルに合うシンプルで丈夫な上質な椅子を製作するメーカーが登場したので方針を切り替えました。椅子製作はデザインや試作にとても時間が掛かり、また部品も複雑な形をしているので専門に製作するメーカーには商品力や価格で太刀打ちできないと考えています。椅子は椅子屋に任せるのも1つの方法という考えです。

椅子製作の上で部品を作る過程は重要です。ここをいかに効率よくやるかが椅子の価格に大きく反映します。椅子専門のラインをもっている木工所はNC機械を用いて部材を削りだしていきます。NC機械とはコンピューター制御で動く機械です。一度プログラムを作るとそのプログラムを呼び出せばいつでも同じ加工をすることができます。部材の設置やプログラムを読み込む作業は人の手で行いますが、セッティングが済んでスタートボタンを押せばあとは自動的に機械が動いて木を加工していきます。

「なんだ機械が自動的に加工するのか」と思われるかもしれませんが、NC機械を効率よく稼働させるためには経験と技術力が必要です。素人が簡単に扱える機械ではありません。プログラムの仕方で加工精度や加工時間に大きく違いがでます。NC機械を動かすのにも熟練の技が必要になってきます。宮崎椅子製作所さんやISU−WORKSの椅子を製作する山上木工さんは、自社工房でこうしたNC機械を何台か保有し稼働させています。いのうえアソシエーツさんのAwazaチェアは国内有数のOEM椅子メーカーの工場で製作されています。もちろん複数のNC機械が稼働しています。

木工というと職人が鉋や鑿を使用して製作しているイメージをお持ちかもしれませんが、いまやほとんどが機械を用いて加工されています。もちろん鉋や鑿を全く使用しないことはありませんが、使用頻度がだんだんと少なくなってきています。やはりより安く販売するためには製作コストをできるだけ下げる必要があります。そうした面でどんどんと機械を活用しないと価格競争力を失う結果になってしまいます。

ただ、全てが機械まかせというわけではありません。木製品は機械を使用して木部を加工したあとにサンディングをして仕上げます。このサンディングは最終的には人の手で行います。どうしても細かい部分は人の手に頼らざるを得ない状況です。そしてサンディングですが、意外かもしれませんが技術の差がけっこう出ます。誰にでもできそうなサンディングですが、細かくみると上手い人と下手な人の差が結構あります。なので、手を抜けない行程なのです。そして、組み立ても重要です。組み立ても人の手で行われています。組み立てまで機械で自動的に行うことはまだどの工場でも出来ていないと思います。

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北海道の山上木工さんで製作されているISU-WORKSブランドのMAGチェアです。シンプルなデザインでありながら肘掛け機能もついてとても使い勝手の良い椅子です。ダイニングチェアに最適な大きさの椅子です。ソリウッドでは受注件数の多い椅子です。写真はチェリー材の板座面を採用したMAGチェアです。ISU-WORKSブランドの椅子は板座面を選択できるモデルが多くあります。MAGチェアの板座面は細い板を5枚隙間を開けて並べられています。こうすることで軽量化や腰掛けた重さで若干板がたわんで心地よい座り心地を提供してくれます。板座面は硬くてお尻が痛くなりがちですが、この構造はお尻の痛さを幾分和らげてくれます。板座面は布座面や革座面に比べると耐久性に優れています。布や革は摩擦などで劣化して10年くらい経つと破れてしまいます。そうすると張り替えが必要になります。しかし、板座面はそうした心配はありません。多少はすり減るかもしれませんが、穴が空いたりすることはありません。食事の時だけで、あまり長時間座ることがないなら板座面もオススメです。

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こちらは布座面のMAGチェアです。MAGチェアの布座面はすこし中央が盛り上がっていてやや柔らかめに出来ています。座ると少し沈み込む感じで優しくお尻を包んでくれます。長時間座ったりする場合は布座面の方がお尻は痛くなりにくいです。

というわけで今日のブログでは椅子製作についてとISU-WORKSブランドのMAGチェアの紹介でした。MAGチェアの他にも数多くの椅子を取り揃えていますので、椅子をお探しの方はぜひソリウッドの吉祥寺ショールームまでお越し下さい。いろいろな椅子に座って座り心地を確かめることができます。

瑞木@相模湖

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