2016.11.29

クリ(栗)は太古から人間の生活を支えていた木です。【No.1752】

Amazonさんで注文していた本が今日届きました。完全にカバー買いです。で、カバーのイメージから写真がたくさん使われている本なんだと思っていました。写真がたくさん掲載されていれば英語読めなくてもなんとかなく分かりますからね。

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ところが中を見てみると、写真が全然ない…本当に1枚も写真がない… 図も5点ぐらいしかない… 完全に文字の本でした。時間があるときにチャレンジしてみますが、読み通す自信は全くありません。日本語訳が出版されてくれたら良いのに…そのうちに吉祥寺ショールームの本棚のディスプレイ用になっているかも知れません…

今日は吉祥寺ショールームに新作の耳つきテーブル用天板板を運びました。吉祥寺ショールームは定休日ですが、賢木@吉祥寺に手伝ってもらいながら板を運びました。吉祥寺ショールームは2階なので、板を持って何度も上り下りするのは結構体力が消耗します。夏場は汗びっしょりになります。それに比べると冬場は少しは楽ですね。今日は軽めの板が多かったのでちょっと楽でした。

今回運んだのは粗削りした板が5セット。そのうち2セットは問い合わせがあったお客様に提案するための板です。提案したお客様が購入しなかった場合は他の方でも購入することができます。粗削りした板に加えて今回はなにも手をつけていないウォールナットの板を運びました。2枚をはぎ合わせてW1500×D850ミリ程度の天板になるサイズの板です。木口から割れが1箇所入っているので、合成樹脂を流し込んでからチギリを埋め込んで割れが拡がらないように対処します。

粗削りした板のうち1セットがクリの板です。漢字で書くと”栗”。そう、あの実がなる木です。秋になると栗ごはんが食べたくなりますよね。そして秋になると必ず栗を使ったモンブランがケーキ屋さんに並びます。栗は昔から食用として重宝されていました。それだけでなく、木材としても古代から使用されていました。青森県にある三内丸山遺跡からは縄文時代のものとされるクリの木の柱の一部が出土しています。直径1mの柱が6本立っていた建造物の跡と推測されています。実際に出土したクリの木はほんの一部のようですが、柱が立っていたとされる穴の大きさからみてかなりの長さの柱があったと見られているようです。クリは木の中では水に強い性質を持っています。なので腐りにくいんですね。その性質を見込まれて建築物の土台として古くから使用されています。ごく最近まで家の土台にクリ材が使われていましたが、最近はめったに使われないそうです。鉄道の枕木としてクリ材が使われていたのも有名な話です。しかし、今では木製の枕木は少なくなってしまいました。

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こちらがクリ材の表面です。色は少し黄色がかっています。クリは実も黄色いのでなんとなくイメージしやすいですよね。導管が太めで、木目はクッキリと現れます。それほど重くはない木材です。硬さも普通です。タンニンという成分を多く含んでいることが耐久性の高さに役立っていると言われています。タンニンは鉄と水に反応して黒くなる性質も持っています。そのため、クリ材を鉄媒染という方法で黒っぽく染めることもよく行われています。テーブルのような大きなものを鉄媒染するのは大変なのでやりませんが、小物などに使われるクリ材には鉄媒染がよく使われています。

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クリ材の新作耳つきテーブル天板はこんな感じに仕上がるイメージです。木目がほぼ左右対象になるブックマッチ方式ではぎ合わせることができます。真ん中あたりに大きめの節がありますが、節まわりに綺麗な木目が出ているので個性的な木目になって存在感のあるテーブルになるでしょう。長さは1400~1500mm程度で4人掛けのダイニングテーブルサイズです。小さいめの耳つきテーブルをお探しの方にオススメです。

瑞木@相模湖

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