2016.05.26

ケヤキ?いやチャンチンだ!【No.1565】

世界には、24万種以上の木が存在していると言われています。木の仕事をしていますので、一般の方よりは木の種類について知識はあると思いますが、24万を超える樹種を全ていえるわけではありません。もちろん、聞いたことも見たこともない樹木が沢山存在しています。家具や建具に使われる木材も多いですが、最もいろんな樹種が使われているのはフローリングではないかと思っています。

ソリウッドでも、定番といえる樹種とその都度、市場などで良い板があれば仕入れる樹種などを使って家具を製作しています。年によって多少の変動はありますが、1年間でおおよそ15種ぐらいの樹種で家具を製作しています。定番と言えるのは、タモ、ナラ、ウォールナット、チェリー、メープルなどで、それ以外にその都度仕入れているのは、トチ、カバ、クルミといった樹種になります。

今日は、ソリウッドでも製作するのは珍しい樹種の耳つきテーブルに登場してもらいます。

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木材のことをよく知っている方は「ケヤキ?」と思う方も多いと思います。ケヤキは古くから広葉樹の王様と呼ばれる銘木中の銘木として日本の広葉樹界、家具業界に君臨してきた木です。はっきりとした木目、オレンジがかった鮮やかな色味が特徴的です。写真の天板を見てみると特徴は近いといえます。ですが、実はこの天板はケヤキではありません。

こちらの天板はチャンチン材という樹種の木で製作されています。チャンチン材の主な産地は中国です。日本でも街路樹として植栽されている例もあるようで、日本にとってゆかりがないというわけでもなさそうです。木目だけをみると、ケヤキに近いのでケヤキの大代替材として使われていることもあったのではないでしょうか。チャンチン材はセンダン科という科目に分類されています。センダン科で有名なのは、マホガニー材です。マホガニーは赤茶褐色の材で高級家具に使われることで知られています。マホガニー材といえば中南米のホンジュラスで伐採されるものが最高級とされてきましたが、数が少なくなってきてしまい現在では伐採が禁止されています。そのため、各地でとれるマホガニー種の樹木を流用するようになりました。現在流通しているマホガニー材のほとんどはアフリカ産の赤茶褐色のマホガニー材だと思います。

こちらのチャンチン材は木目がはっきりとでています。少し杢のような模様が入っているので木目が浮き上がっているように見えています。これは写真ではなかなか表現出来ないのですが、実際の板を見て頂くとよりわかって頂けると思います。もちろん、浮き上がってみえるだけであって、実際にはしっかりと平滑に仕上がっています。こちらの天板を見たお客様が手で確認する仕草をよくみるので、おそらく段差があるように見えたので、確認するがために触ってみているのではと考えています。

チャンチン材は色味もケヤキ材に似ていると先述しましたが、こちらの天板はケヤキ材より赤味が強い印象があります。

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上の写真は木目の一部分をアップして撮影したものです。細かい曲線の目がでているのでメラメラしているように感じます。赤味の強い色味も手伝って炎を連想させます。

こちらのチャンチン材の天板のサイズはW1650×D850程度で天板厚が40mmになります。仕上げはオイル仕上げになります。既に天板裏の加工が終了していますので、4本脚での製作になります。脚のデザインは定番の4つから選んで頂くか丸脚などご希望の脚を製作します。価格は定番の4本脚の場合、税込みで¥208,440となります。このサイズの2枚はぎ天板としてはかなりお買い得の価格となりますので、ご興味のある方はお早めにどうぞ。

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