2016.05.21

情報量が多いコンテンツ(木目)が人々を魅力する?【No.1560】

“コンテンツ”という言葉が最近よく使われていますよね。私もよく使います。「これらかの時代はコンテンツが重要なんですよ。」なんて分かっている風に語る事もあります。このブログもコンテンツの一部分です。ソリウッドのWebサイトという枠組みの中で、見て頂いている方がどう感じるかを決めるのはコンテンツです。おかげさまで「ブログを読みました。家具を選ぶ際にとても役に立ちました。」と言われることが増えてきました。毎日一定量以上の文字数で書くこのブログは、Webサイトを見て頂いた方にとって役立つコンテンツと認識されているようです。

“コンテンツ”という言葉は曖昧で、定義は明確ではありません。かなり大雑把に定義すれば”中身”ということになるのではないでしょうか?今日のブログではこの「コンテンツ=中身」という解釈を利用して今までとは少し違ったコンテンツの考え方をしていこうと思います。

「ソリウッドが製作している無垢材家具のコンテンツはなにか?」という問題について考えていきます。家具のコンテンツと言われてもピンとこないと思います。でも、強引に考えてみるとある1つの事が見えてきました。それは使用されている木材です。ソリウッドでは、無垢材と呼ばれるいわいる木そのものを素材として使用しています。なので、ソリウッドが作る家具の中身は木です。木に魅力があればあるほど、製作する家具も魅力的になってくるでしょう。

ソリウッドの主力商品のひとつは”耳つきテーブル”です。ここのところ、耳つきテーブルの販売と製作に力を注いでいます。2月下旬から毎月数台づつ耳つきテーブル用の板を削って、木目の様子が分かるようにして吉祥寺ショールームに展示するようにしています。それと同時に耳つきテーブルのWebサイトにも1枚1枚の情報を掲載しています。

耳つきテーブルは1枚1枚、表情が違います。同じ樹種の板であっても木目の表情はそれぞれ違ってきます。大人しく見える板もあれば、荒々しく見える板もあります。では、どんな板が魅力的であって多くのお客様がいいなと感じてもらえるのか?

それは情報量の多い板ではないかと考えています。情報量の多いと板とはどんなものか?具体的に見ていきましょう。

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先日納品したチェリー材の耳つき2枚はぎテーブル天板です。全体にモヤモヤしたような模様が出ています。通常の木目の上にモヤモヤした模様が重なるように現れています。レイヤーが重なっているように感じられます。普通のチェリー材はこの天板のようなモヤモヤ模様は見られません。つまり、この天板は通常の木目の上に特別な模様のレイヤーが重なっているように構成されています。通常よく見られる板よりも情報量が多いと解釈することができます。情報量も線の多さと捉えてもらえると分かりやすいかもしれません。

この天板は吉祥寺ショールームに展示してすぐに成約済みになりました。とても動きが速かったんです。なかなか見られない木目だからという希少性もありますが、情報量の多さが飽きがきにくい魅了的な模様と我々に感じさせているように感じます。

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こちらはカバ材の耳つき2枚はぎテーブルです。この天板もテーブルにしてすでにお客様の元に配達済みです。このカバ材も通常の板と比べると1つ多くレイヤーが重ねられています。木目とは別に黒く変色している部分があります。これは腐朽菌が入っていて変色してしまっている部分です。立木の状態で腐朽菌が内部に繁殖するとこのような模様が残ります。製材して乾燥させて水分が抜けているので、腐朽菌の活動が進むことはありません。腐朽菌が作り出したレイアーが増えたことでこの板の魅力が増したように思います。

という訳で今日のブログは少し違った視点で板を捉える試みをしてみました。これからも情報量が多い木目を集めていきたいなと考えています。

瑞木@相模湖

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