2016.03.28

人間国宝・須田賢司さんの展示会情報と新作耳つきテーブル天板情報。【No.1506】

まずはお知らせです。直接ソリウッドとは関係ありませんが、木工藝の分野で人間国宝に認定されている須田賢司さんの作品が銀座の和光ホールで開催される「工芸・Kogeiの創造-人間国宝展-」に出品されるそうです。須田さんとは弊社の社長が昔からの知り合いである関係で、昨年に開催された須田さんの展示会および記念パーティーにも出席させて頂きました。この展示会に出品されたテーブルに使用された板の前処理を少しお手伝いしました。今回の人間国宝展には須田さんの作品が3点展示されるそうです。お時間のある方は、須田さんの超絶技巧を駆使して製作された美しい作品を観てみてください。また、4月9日14時からは須田さんのギャラリートークも行われるようです。作品に対する須田さんの思いなどが聞けるのでしょう。私は恐らく仕事の都合で聴きにいけませんが、これは聴く価値が高いギャラリートークだと思います。

~ 「工芸・Kogeiの創造-人間国宝展-」〜
 【会期】 2016年4月1日(金)〜 4月10日(日)
 【会場】 和光ホール(東京都中央区銀座四丁目5-11 和光本館6階)
 【開館時間】 10:30〜19:00(最終日は17:00まで)

詳しくは和光ホールのWebサイトをご覧下さい。

昨年出版された須田賢司さんの著書『木工藝 清雅を標に』もたいへんオススメです。須田さんの木に対する知識の深さを感じとることができる内容です。文章も分かりやすく、読んでいて楽しい本です。写真もたくさん掲載されているのでパラパラと眺めるだけでなんだか豊かな気持ちになれます。

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ついでに賢木@吉祥寺が書いた須田さんに関するブログエントリーのリンクも貼っておきます。
須田賢司さんの木工藝【No.1319】

さて、事前に予告していた通り新作の耳つきテーブル天板用の板を吉祥寺ショールームに届けました。今回届けたのはテーブル8セット分の板になります。2月の終わりに展示を開始した新作耳つきテーブル天板5セット分は早々に成約済みになりました。今回もそうなってもらえると製作側としては大変嬉しいのですが、そんなに上手く事は運びませんよね………

今回の新作で私のお気に入りはこちらです。
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カバ材の耳つき2枚はぎテーブル用の板になります。長さは1800mm、幅は850~900mm程度で製作できます。厚みは35~40mmの間を目指します。乾燥中に反りが出たため1800mmとると薄めに仕上がります。もう少し短ければ38mmぐらいにはあがるのではないかと考えています。

家具に使用されるカバはだいたい2種類です。ウダイカンバとダケカンバ。この2つが家具用の木材になります。皆さんにお馴染みの白樺は木材としてはあまり使われません。白樺がいたとして流通しているのは見掛けたことがありません。ウダイカンバやダケカンバは北海道産のものがよく材木市場に並んでいます。このカバ材も材木市場で仕入れたもので、ダケカンバだと思われます。同じ丸太から製材された2枚の板ですが、赤太の色味が若干ちがいます。写真左側の板の方がちょと色が薄いです。カバは周辺部が白っぽく、中心部が褐色になります。ダケカンバは黄色っぽい褐色、ウダイカンバは赤っぽい褐色になります。色の濃い部分の入り方が変わっていてなんだかアンバランスです。まあ、この天板はそれが良い所でもあります。まあ、個性と言えましょう。

全体的にモヤモヤとした杢がかかっています。こうした模様はカバ材に時々見られます。また、入り皮という樹皮を巻き込んで成長した部分もいくつかあります。入り皮も自然らしさが出て、私は好きな造形です。一部虫喰いの痕があります。樹脂で埋めるので実用上は問題ありません。カバの繊細で美しい木目を1度見てみてください。

人気のウォールナット材も2点あります。
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どちらも節があるですが、ウォールナット材特有の色はお楽しみ頂けると思います。正直に言うと、ウォールナット材の価格が高騰していて節などがない欠点なしの板は高くなりすぎていて仕入れるのが困難になっています。節のある板ですと比較的リーズナブルな価格で提供できるのでこうした板を仕入れています。節があってもそれほど気にならないし、むしろ好きという方はぜひ1度ご覧になってみてください。

瑞木@相模湖

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