2015.10.31

耳つきのはぎ合わせテーブルならではの表情があります。【No.1357】

10月の頭に買い付けた耳つきテーブル用の板が相模湖工房に届きました。とりあえず、トラックから降ろして整理をしています。買い付けたは板はいろいろとしなきゃいけないことがあります。まず、樹皮を取り除きます。樹皮を付けたままにしておくと樹皮と木部の間を虫が食べてしまいます。樹皮がついたまま、少し置いておくとすぐに虫が喰ってしまいます。なので、すぐに樹皮をはがす必要があります。樹皮のはがしやすい樹種とはがしにくい樹種があります。ケヤキやトチは樹皮がはがしやすいですね。逆にはがしにくいのは、カエデやカバですね。ヤマザクラもはがしにくい樹種ですかね。

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こんな感じで樹皮をはがします。鉄製のコテのようなものを樹皮と木部の間に入れてグイッとはがしていきます。はがしやい樹種の場合はこれでスルスルとはがれていきます。はがしにくい樹皮はボロボロと落ちて全然はがれてくれません。

今回買い付けた耳つき板はチェリー材、ウォールナット材、ヤマザクラ材、クリ材です。これらの板はサイズを計測して写真を撮っておきます。1枚1枚に管理用のラベルを付けることもします。まだ全ての板の検寸と写真撮影は終えていないですが、良さそうな板が多かったです。
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クリの板です。このぐらいの幅の板が2枚あるので2枚はぎで耳つきテーブル天板にしようかなと考えています。吉祥寺ショールームに展示してあったクリの耳つきテーブル2台が売れてしまったのでクリの板を補充しました。クリは我々にも馴染みのある木ですし、明るい雰囲気をもつ天板になるので需要はある程度あると思います。クリ材は国産ものもまだそこそこ流通量があります。幅広いものはほとんど見掛けませんが、500mm幅程度のものならまだあります。これらを使ってはぎテーブルを作っていこうと思っています。

ソリウッドでは耳つきのはぎテーブルを多く製作しています。耳つきテーブルと言うと、1枚板テーブルを思い出すと思います。ですが、1枚板テーブルとなると幅が広い板が必要になります。最近は幅広い板の数が少なくなっています。1枚板にこだわると樹種がそうとう限定されてしまいます。ケヤキ材、トチ材は1枚板テーブルになる幅の板がまだ流通しています。北米産ではウォールナット材は幅広い板があります。あとはアフリカ材になります。それと、価格がかなり高くなってしまいます。1枚板テーブルだと大きさによって価格も異なりますが、50万円ほどになることが多いです。もちろん、それだけの価値はあると思っていますが、もう少しリーズナブルな価格で無垢材テーブルを楽しんでもらいたいという想いが強くあります。

強度の強い接着剤が開発されたことで、はぎ合わせても後々にそこが剥がれるということは起きなくなりました。接着剤の強度が弱い時代ははぎが切れることもありました。しかし、今ではそうしたはぎ切れは起きません。心配なくはぎテーブルを楽しんでもらえることができます。

もうひとつ、はぎ合わせにしか出来ない表現があります。2枚はぎでブックマッチなどは1枚板テーブルでは絶対に表現できない木目になります。はぎ合わせならではの表情というものもあります。そういったものをどんどん製作していけたら良いかなと思っています。

例えば
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こんなウォールナット材の2枚はぎテーブル天板はどうでしょうか?節がある板ですが、2枚をブックマッチではぎ合わせることで面白い表情になると思います。ブックマッチ天板はほぼ左右対称の木目になります。節があったり、入り皮があったりすると個性的な表情になります。そうした模様を活かした天板作りをこれからも続けていきたいですね。

瑞木@相模湖

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