2014.12.30

外国産の木材には”現地挽き”と”国内挽き”がある。

今年最後の納品は、ウォールナット材の耳つきはぎテーブルになりました。ウォールナット材は今年もソリウッドの1番人気の樹種になりました。ここ数年不動の一位です。ウォールナット材はアメリカ・カナダといった北米の国に生えている木です。名前からも分かるように”クルミ”です。北米産の”クルミ”はブラックウォールナットと呼ばれるように色が濃いんです。日本の”クルミ”はこんなに色が濃くありません。普通の褐色です。ウォールナット材はこの濃い色が人気の素です。他に同様な色をしている木材が少ないのも人気が集中する理由です。北米産のウォールナットは日本にもたくさんの量が入ってきています。昔から現地で製材、人工乾燥された板が多く輸入されています。近年では原木の状態でも多く輸入されるようになりました。原木で日本に入ってきたウォールナット材は日本の製材所で製材されます。材木業界では、アメリカで製材・乾燥された板を”現地挽き”、日本で製材された外国材を”国内挽き”と呼んだりしています。

ソリウッドで仕入れているウォールナット材は現地挽きのものも国内挽きのものもあります。ストレートカットに使う板は現地挽きの板がほとんどです。乾燥までされて日本に入ってくるのですぐに使うことができるのもメリットです。

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こちらが現地挽きのウォールナット材で製作したテーブルです。

一方、耳つきテーブルの場合は”国内挽き”のウォールナット材を使用する場合が多いです。
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こちらが国内挽きのウォールナット材で製作した耳つきテーブルです。どちらかと言うと丸太で入ってくるウォールナット材は幅広いものが多いです。2枚はぎテーブルにできるような板は国内挽きの板がメインになってきます。

そして、”国内挽き”と”現地挽き”の両方をつかったハイブリッドタイプなのが耳つき多数枚はぎのテーブルです。
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耳つき5枚はぎテーブルです。耳つきの板の間に耳裁ち材を入れてはぎ合わせています。耳つき板は”国内挽き”の板、間の耳裁ち板は”現地挽き”の板となっています。こちらが今年最後の納品になったテーブルです。都合が付かずに宅配業者による納品になってしまったために設置した状態の写真が撮れず少し残念ではありましたが。

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両サイドが耳つき板になるだけでだいぶ雰囲気が変わります。

無垢材のテーブル、しかもワイルド感のある耳つきテーブルとなるとものすごく大きなテーブルという印象があるようです。しかし、小振りなテーブルを製作することが可能です。実際こちらのテーブルの長さは1350ミリ。常時4人掛けで使う場合はダイニングテーブルとして必要最低限の長さです。そんな小さめなテーブルですが、耳が付くことで存在感がグッと高まります。

耳つきのはぎ合わせテーブルは製作する際にコツが入ります。端がストレートにカットされているテーブルのはぎ合わせははぎ機という機械に入れて適切な圧力をかけて接着することができます。しかし、耳つきの場合は耳の形状が直線ではないために機械に入れる事ができません。ハタガネという道具で圧力をかけて接着させます。
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こんな感じで手動で作業します。しっかりとハタガネが掛からないと接着が上手くいきません。とにかくはぎテーブルの要は接着です。長年の経験で培った技術が必要な作業です。耳つきテーブルの製作に必要な技術については以前に書いたブログエントリーを参考にしてください。

耳つきはぎテーブルの”はぎ”には経験で培う技術が必要です。

こんな感じで外国産の木材は”現地挽き”と”国内挽き”があります。産地によっても違います。丸太のまましか入ってこない樹種もあります。こちらも上手く使い分けて無垢材テーブルを製作していきます。

瑞木@相模湖

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