2014.09.25

ダイニングセットを検討する際に知っておくと便利な家具用語

木製のダイニングセット(ダイニングテーブルと椅子もしくはベンチ)を検討していると、普段聞きなれない単語・用語に出くわすことがあると思います。そのことが家具選びが難しく感じてしまう要因の1つといっても過言ではないでしょう。販売を担当する者としては、なるべく専門用語を使わずに、説明したいと思っています。ですが、中にはどうしても使わざるを得ない単語・用語も存在します。今日はそんな家具用語について解説していきたいと思います。

無垢・無垢材

一本の木から切り出した板材のことをさします。天然の木材で、木の性質をそのまま有しているのが特徴です。経年により、表面の色が変化したり、味わいが出てくることで人気の素材です。その反面、乾燥途中や十分に乾燥されていない材では、割れや反りがでるなど扱いが難しい素材ともいえます。無垢材を使って家具を製作するには、反りなどの狂いがでないように手間をかけたり、工夫が必要になります。

家具においては、一枚板だけでなく、無垢材を接着剤などで幅方向に貼り合わせたものも無垢・無垢材と呼ぶ。無垢材を合わせたものでも、縦方向に継いだものや10cm以下の幅が狭い板を張り合わせたものは集成材と呼ばれています。

また、中にはムク材という樹種の木で作られていると思われている方がいらっしゃるかもしれません。確かに、ムクノキという種類の木は存在します。ムクノキは、日本、中国、台湾などアジア中心に生育している木です。耐久性は低いものの、堅さはあるので道具材や楽器に使われることがありますが、テーブルや収納などの家具に使われることは非常に稀です。

木製家具と呼ばれているものの中には、混じりけのない無垢材ではない材料で製作しているものが存在します。現在ではそのような家具のほうが圧倒的に多いです。それらの家具は、ベニヤなどの合板やMDFといった素材に薄くスライスした木を表面に貼った材料を使っています。薄くスライスした板は、突き板と呼ばれます。

はぎ

幅方向に板を張って寸法をだすことを指します。漢字で書くと「接ぎ」となり、こちらのほうがイメージしやすいと思います。たとえば、5枚の無垢材を接ぎ合わせてテーブルの天板にしたものは、5枚はぎテーブルなど表現されます。また、接ぎ合わせていない無垢材を1枚板とよびます。「はぎ」については、過去のブログエントリーでも触れているものがありますので、そちらもご覧ください。

無垢材テーブルの価格差には”はぎ”が関係している

2枚はぎの天板に欠点はあるのか?

無垢材のはぎテーブルのはぎ工程を覗いてみよう

ブックマッチ

ブックマッチとは左右対称に近い木目を持つ板を隣り合わせで接ぐことを指します。ブックマッチの天板を製作には、丸太を製材した際に、上下にあった板を本を開くように広げ接着させます。ブックマッチという呼び名も本を開いた状態に近いのでつけられています。瑞木@相模湖は、ブックマッチテーブルと呼ぶよりもアジの開きテーブルと呼ぶほうが材の使い方をイメージしやすいと考えているようです。いまだ、アジの開きテーブルと呼んでいる人には出会ったことはありませんが・・・

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過去に製作したトチ材のブックマッチテーブルです。

チギリ

無垢材テーブルの材料である天然の材木は、その乾燥工程で「割れ」がはいることがあります。割れた材には隙間ができます。割れがこれ以上広がらないようにする必要があります。その対策がチギリといわれる木片を埋め込むことになります。チギリは漢字で書くと「千切り」になります。一般的にはちょうちょ型にカットした木片を使うことが多いです。チギリは本来、割れの進行を防ぐために使われてきましたが、意匠的な目的であえて使うこともあります。チギリが入ったテーブルで有名なのが、昨日のブログにも登場した木工家ジョージ・ナカシマ氏です。

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他にも知らない単語が出てくることがあります。わからない事は、家具屋さんのスタッフに聞いてみてください。

賢木@吉祥寺

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