2014.06.21

鉋で綺麗に仕上げるためにチェックしなければいけない3つのポイント

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本日、木工教室の応用クラスがありました。今日の教室では、テーブル天板を鉋(かんな)で削る生徒さんが2名いました。鉋は木を仕上げる上で非常に優れた道具ではありますが、使いこなすのはなかなか大変な道具でもあります。そんな鉋という道具を少し掘り下げてみます。

カンナで綺麗に仕上げるためには、チェックしなくてはいけない部分が3つあります。

1・鉋台の状態
2・刃の状態
3・板の状態

まず、鉋台の状態です。鉋台で1番重要な刃口と呼ばれる部分です。刃口とは刃が出ている部分のすぐ後ろの部分です。ここがちゃんとしていないと刃が削る木材にうまく当たりません。きちんと削るためには鉋台の下端を調整しなければいけません。下端の調整方法はいろいろあって個人的な流儀があるので、人それぞれです。一般的にいわれているのは、刃口と台尻のレベルを合わせる調整方法です。刃口と台尻の部分が1番高くなるようにして、それ以外は一段下がっている状態にします。そして刃口は水平を保つようにします。中央が凹んでいたりするとそこだけ刃が材に当たらなくなってしまいます。

削り始めはしっかりと削れるのに真ん中あたりは削れないといった現象が起こった場合は、台頭が高くなっていることが考えられます。台頭が当たって刃先が浮いてしまうために、刃が当たらなくなってしまいます。刃が当たらない時に、刃をたくさん出そうとする生徒さんがいます。が、刃をたくさん出して上手く削れるようになる事はありません。(刃が出ていない場合は除いて…) 刃を出し過ぎると削り屑が厚くなり、逆目ぼれが起きやすくなります。

次に刃の状態です。鉋の刃はしっかり刃先まで研げていないと性能を十分に発揮できません。といっても刃の研ぎはとにかく経験しないと上手くなりません。木工教室の生徒さんの研ぎを見てみると、刃返りを出すことに意識が行き過ぎて刃先だけを当ててしまい結果としてうまく研げていない刃が多くあります。木工教室の生徒さんが鉋掛けをしていて、逆目ぼれが酷かったり、刃を出しているのに刃が当たらない場合などは、刃先をチェックするようにしています。しっかりと刃が研げていれば、板に刃が勝手にくい込んでいくので無駄の力を入れる必要がありません。

鉋台の調整もOK、刃もしっかりと研げている。それでも刃先が材料に当たらない場合は材が反っている事が考えられます。鉋の削り屑は数ミクロンです。それだけ薄くけずるには板がちょっとでも反っていたら刃が当たりません。板が反っている場合は端をクランプで止めたりして板が水平になるようにします。

鉋は木の繊維方向に沿って削るのが通常の削り方です。しかし、台が反っている時などは横もしくは斜めに鉋を掛けて板の凹凸をとるようにします。

瑞木@相模湖

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