2013.12.21

live edge でどうでしょう?

ソリウッドで製作しているテーブルは大きく分けて2種類。耳がついているタイプとついていないタイプ。

耳ってなんですか?とよく聞かれます。無垢材テーブルの場合、耳は樹皮がついていた部分のことを表します。樹皮はやがて木部から離れてしまうので、予め取り除いておきます。そして、その部分を掃除してそのまま残して仕上げると耳つき〜となります。

耳がついている、ついていないで強度や価値といった部分では特に違いはありません。大きな違いは見た目です。

耳がついていると、ワイルドな外観になります。端が直線にならないので、カタチに変化が現れます。自然が作り出した何とも言えない緩やかなカーブは、我々の心を落ち着かせてくれるような気がします。

そして、カタチも一つ一つ違いがあるのでより個性が発揮されます。ここにしかない感が増しますね。当然、耳無しのテーブルも1枚1枚の板の木目が違うので、唯一存在するテーブルにはなりますが、カタチも変わってくるとさらに唯一感がでてきます。

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トチの耳つきテーブル。綺麗なカーブを描いています。

さらに、耳の部分の表情を楽しむことができます。耳の部分は樹種によってもその色や様子が異なります。樹種が同じでも、全然違う表情をもっている事もあります。いろいろ見ると、へえーこんな風になっているんだという発見があって面白いです。

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耳は所々に色が変わった部分があります。これは傷んだ樹皮から菌が入り込んでなんらかの化学反応で変色したものと思われます。樹皮を剥がして、乾燥させた状態ならばこれ以上菌が拡がる事はありません。

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こちらはあるセン材の耳。墨で描いたような黒い模様がでています。これが自然で作られた表情です。ソリウッドでは、できるだけ自然が作ったカタチ、表情を残して仕上げるようにしています。

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また耳の部分は多少角度が付いています。どちらを上にするかでカタチが変わります。耳が下を向くように使えば使い勝手の良い、シャープな天板になります。

耳が表にくるようにすれば、耳が強調されて個性的なスタイルになります。どちらが良いか、選ぶ人の感覚で構いません。

この耳つきテーブル、英語で表現すると live edge table となるようです。ずっと耳つきテーブルを英語ではどう表現するのか気になっていたのですが、先日ついに分かりました。

ネットで海外の無垢材テーブルを検索しているときに”live edge table”という表現がされているのを発見しました。改めて、 ジョージ・ナカシマさんの著作(英語版)を見てみたら、耳を”live edge”と表現していました。間違いないようです。日本では馴染みのない表現ですが、ゴロも良くて耳をイメージしやすい表現かなと思います。今後、耳つきテーブルをlive edge tableと表記することもしていくつもりです。

同じ”耳つき”を表現する英語で natural edge を使う場合もあるようです。 natural edgeは主に挽き物(
木工旋盤を使って製作するもの) で耳を残して製作したボウルに使用します。

テーブルの場合は、live edge table を使うのが一般的なようです。ちなみにgoogleで “live edge”と入力して検索してみると、海外の耳つきテーブルの写真がたくさんヒットします。 

“natural edge”と入力すると、樹皮つきのボウルの写真がたくさんヒットします。皮つきのボウルや花器は乾燥する前の木を木工旋盤で削って、乾燥して歪んだカタチを楽しむこともあります。

海外の家具やインテリア関係のサイトを眺めてみるのもなかなか勉強になります。特に英語でどう表現するのかが分かると知的好奇心を刺激されて楽しくなりますね。

ということで、ソリウッドの耳つきテーブル(live edge table)をよろしくお願い致します。

瑞木@相模湖

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