家具屋で働く双子のブログ | 無垢の家具工房 ソリウッド・プロダクツ株式会社

無垢の木にこだわる家具工房で働く双子の兄弟がつづるブログです。
兄が相模湖工房から、弟が吉祥寺ショールームから日々の様子、木や家具のことをお伝えします。

板・木片の最近のブログ記事

国産材の耳つきテーブル用板(未乾燥材)が工房に届きました。【No.1805】

先日の材木市場で仕入れた木材が相模湖工房に届きました。今回は国産の木材が多くなりました。たぶん全て国産材ですね。樹種としては、ヤマザクラ・ニレ・クリ・トチ・カバです。材木市場には国産材だけでなく、世界各地から運ばれてきた外国産材も並んでいます。ソリウッドでは外国産木材は主に北米産のものを多く仕入れています。南洋材やアフリカ材はほとんど仕入れていません。やはり国産の木材をたくさん使いたいなという願望はありますが、安定的に供給される量が少ないので定番の家具に使用するのはなかなか難しい状況が続いています。

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トラックに積むと結構な量になっていますが、今回はちょっと少なめでした。見えているのはクリ材とニレ材とトチ材ですね。今回仕入れたトチ材は長さが短いのでテーブルを製作することは出来ません。でも結構良いトチ材です。良い部分をとって切り落とした部分だと思われます。おそらく良い部分は本当に良くてとっても綺麗な板になったんじゃないかと思います。切れ端でもなにか製作することは出来るので時々こうした半端な材も仕入れています。またこうした板は木工教室の生徒さんに使用してもらうことも多いです。来週行われる木工教室の新年会では、板が当たるビンゴゲームを開催予定です。板が当たるゲーム大会を木工教室の新年会では毎年行っています。これまでに多くの生徒さんが当たった板で素晴らしい作品を作り上げています。今回仕入れたトチ材も来年か再来年あたりの新年会の景品になると思います。

クリ材は耳つきテーブル天板などによく使用しています。少し黄色がかった色をしているのが特徴です。クリ材は木材としては水に強く腐りにくい性質をしています。そのため、昔から木造住宅の土台として使用されていました。今では住宅の土台にクリ材が使用されることは少なくなったようですが... 鉄道の枕木にもクリ材はよく使用されていました。クリ材は木目がハッキリとでて綺麗です。やや柔らかめですが、テーブルとしての強度は充分にあります。現在吉祥寺ショールームにはクリ材の耳つきテーブル天板用の板を1セット展示しています。少し小振りなサイズですが、クリ材のもつ木目の美しさを存分に味わうことができる板です。

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どうですかね?中央部分に節があってなかなか面白い木目をしていると思います。詳細を知りたい方は上の写真をクリックしてください。詳細ページが開きます。

今回の仕入れで1番気に入った板はニレ材です。幅はそれほどありませんが、綺麗な木目をしているニレ材を手に入れることができました。ニレ材はあまり知名度が高くなく売れにくい木材ではありますが、木材としての利用価値は決して低くないと考えています。少しくすんだ色をしていて、よく見ると木目がモザイクのような模様をしている部分があります。独特な色と木目をしていて他に似たような材はあまりありません。今回仕入れたニレ材で耳つきテーブル天板が1セットは製作できると踏んでいます。乾燥もそれほど難しい材ではないので、大きく狂うことはないでしょう。乾燥が終わるのが楽しみな板です。乾燥が終わった時点でまた紹介したいと思います。

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トラックの逆サイドに積まれた板。上はヤマザクラ材、真ん中にトチ材、下はカバ材です。ヤマザクラ材もなかなか良い板でした。少し幅が狭いので2枚はぎテーブル天板にはならないかもしれませんが、3枚はぎか4枚はぎでテーブル天板に仕上がるはずです。ただし、ヤマザクラ材は乾燥が難しいので思い通りにいかないことが多いです。

カバ材もソリウッドではよく使用している木材です。これも耳つきテーブル天板用に使用します。今回のカバ材は比較的大人しめ木目をしています。スッキリとした耳つきテーブル天板になるのではないかと思います。

今回仕入れた板はすべて未乾燥材です。なので、これから時間を掛けてじっくりと乾燥させていきます。使用できるようになるのはだいたい1年後です。乾燥中に割れてしまったりするので乾燥前の板を販売することはしていません。乾燥して使用できるようになったら粗削りをしてWebサイトに写真や情報をアップします。耳つきテーブルのページでは既に乾燥が終わってすぐに製作できる状態になっている板の写真を公開しています。耳つきテーブルに興味がある方はぜひご覧下さい。

瑞木@相模湖

耳つきテーブル用の樹種、カバ材を紹介します。【No.1800】

寒い日が続いていますね。吉祥寺ショールームでは朝に水道が凍って水が出ないといった事象が発生したようでかなり寒くなったようです。日本海側を中心にかなり雪も降っているようで本格的な冬が到来したなと感じています。

先日のブログで耳つきテーブルに使われている樹種について書きました。そのブログで紹介したのはヤマザクラ材、セン材、チェリー材です。気になる方はこちらをご覧下さい。今日はその第2弾をお送りします。

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カバ材の耳つき2枚はぎテーブルです。カバ材は昔から家具用材としてよく使用されてきました。その材質もよく家具用材としてはとても優秀な木材です。硬さもあり粘りもあります。表面も磨けばツルツルになり手触りも良いです。

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カバ材で製作したコースターです。カバ材は樹皮に近い部分は白っぽい色をしています。中心に近い部分は赤褐色もしくは茶褐色をしています。ツートンカラーになるのがカバ材の特徴です。白っぽい部分は白太と呼ばれています。カバ材は他の木材に比べて白太部分が多い木材です。個体によって違いますが、半分近く白太といった個体もあります。白太の多いカバ材はメジロカンバなんて呼ばれて白っぽい木材を必要している業者にとっては重宝するものもあります。

カバ材は少し光沢のある木目が現れます。

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カバ材で製作した器です。光沢のある木目というのが分かりやすいと思います。ものによっては少しギラギラするような模様が出る場合もあります。

ソリウッドではカバ材とまとめて表記していますが、実際はカバの仲間は多くあります。家具用材として使用されるのは、ウダイカンバ、ダケカンバといった樹種です。ウダイカンバはマカバとも表記されることがあります。漢字で書くと真樺。真のカバという言われるだけあってカバ材の中では1番評価が高いのがウダイカンバ材です。ウダイカンバは他のカバ材に比べると中心部分の色が赤っぽいのが特徴です。赤が強いほど良いとされていますが、赤味の強いウダイカンバ材はとても貴重になっています。現在ではほとんど流通されることがなくなってきています。

ウダイカンバ以外ではダケカンバというカバが家具用材としてよく使われています。木材業界ではウダイカンバ材以外のカバ材を雑カバと呼んでいます。雑カバの多くはダケカンバ材です。上の写真はダケカンバですね。ダケカンバ材は流通量も多く使用頻度は高いです。ウダイカンバに比べると赤味が少なく、どちらかというと黄土色っぽい色をしています。

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材木市場で仕入れたカバ材の板です。この板は白太部分が多いですね。少し分かりにくいですが、白太部分に炎のようなメラメラした模様が入っています。大径のカバ材にはこうした模様が入ることが多いです。こちらの板は現在乾燥中です。カバ材は他の材に比べると水分が抜けるのが早いです。天然乾燥でもすぐに水分量が減っていきます。時々大きく反る板がありますが、おおむね乾燥がしやすい板が多いですね。

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変わり種のカバ材です。コブといわれる部分がついています。木には時々こうしたボコッとしたコブが出来ることがあります。病気の一種と言われていますが、板材にすると綺麗な木目が出ます。こうした板は珍しいので高値で取引されています。この板はコブの部分が少なくあまりコブの特徴が出ていません。その分、形はテーブルとしては使いやすい形になるのではないかと考えています。

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現在吉祥寺ショールームに展示しているカバ材の耳つき2枚はぎテーブルの板です。同じ丸太の隣合った板を使用しているのでほぼ木目が左右対称になるブックマッチ方式ではぎ合わせることができます。白太の部分にはメラメラした炎のような模様が現れています。非常に綺麗な木目がでるテーブル天板なのでオススメです。このほかにもカバ材の耳つきテーブル用の板を吉祥寺ショールームに展示しています。気になる方はこちらのページをご覧下さい。気になる板があったら吉祥寺ショールームにお問い合わせ下さい。

瑞木@相模湖

耳つきテーブル用の板にはこんな樹種があります。【No.1798】

今季1番の寒さのようですね。日本海側では大雪だそうで皆さん気をつけてくださいね。関東地方も雪が降りそうです。東京でも雪がちらつくなんていう予報が出ていますね。工房のある相模湖付近は東京で雪が降ると、それよりも少し降る量が多いです。東京で雪が降っていないのに相模湖付近だけ雪が降ることはほとんどありません。でも坂道が多いので雪が積もると行動が出来なくなってしまうのでやはり積もってもらいたくはないですね...

さて本日のブログでは、耳つきテーブルに使用する樹種について書きます。ソリウッドの耳つきテーブルは主に北米産、国産の板を使用しています。使用する板は材木市場で仕入れています。ウォールナットやチェリーの板は丸太で輸入されたものを国内で製材して板にしたものです。いずれにしても製材されたばかりの板なので水分をたくさん含んでいます。工房に届いた時点で板の含水率が50%前後です。写真を撮ったりしたあとに桟積みをして天然乾燥させます。天然乾燥を半年から1年ほどすると含水率は20%前後まで落ちます。その後、木材乾燥庫に入れて含水率を10%以下までもっていきます。この乾燥行程はどの樹種でも同じです。

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昨年の10月に仕入れたヤマザクラ材の板です。ヤマザクラは国産のサクラで主に家具に使用されている木材です。桜と言えばソメイヨシノが有名です。でもソメイヨシノは観賞用の木なので、製材されて木材利用されることはほとんどありません。ソメイヨシノは観賞用に人工的交配されて作り出された樹種ですが、ヤマザクラは天然種で日本全国に自生しています。工房にもヤマザクラの木が1本生えています。ヤマザクラは花が咲くとほぼ同時に葉を開くので花だけを楽しむ時間はほとんどありません。花の色も白に近い色をしています。ソメイヨシノのようにピンク色はしていません。

ヤマザクラ材は木目が緻密で滑らかで丈夫です。散孔材なので導管が狭く年輪はぼやけて見えます。ハッキリと木目が現れる訳ではありません。材質としては硬さも粘りもほどよくあって使いやすいです。テーブルとしての適性を充分にあります。ただ、乾燥は難しい樹種です。乾燥中に大きく暴れることがあります。特に目が詰まっていないヤマザクラ材は乾燥中に大きくネジレます。そのため幅広い板は取りにくいですが...

ヤマザクラ材は綺麗でソリウッドでもたくさん耳つきテーブルを製作したい樹種なんですが、流通量が少なくなかなか良質な板が手に入りません。上の写真のヤマザクラ材はまだ乾燥中なので直ぐには使用することができません。現在乾燥庫に入れてあるヤマザクラ材がもう少しで乾燥終了となります。その材で小さめの耳つき3枚はぎテーブルが製作出来るかもしれませんが、乾燥後の状態をみてみないと何とも言えません。

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セン材もたまに仕入れる材です。白っぽい色をしているのが特徴です。少し透明感のある木目でハッキリと目が現れます。材質はやや柔らかいですが、テーブルとしての適性は充分です。仕入れる材は主に北海道産のものが多いです。こちらもたまにしか市場に並ばないので仕入れるのはなかなか困難です。量が少ないのでお客様のリクエストに応えることは難しいです...でも市場に並んでいたら仕入れる樹種なのでたまに店頭に並ぶこともあると思います。

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最後に紹介するのはチェリー材です。北米産の木材でウォールナットと並んで人気のある樹種です。ソリウッドではチェリー材を多く仕入れています。乾燥中のものを含めて他の樹種に比べると在庫も豊富にあります。チェリー材は完成当初は少しピンクがかったオレンジ色をしていますが、だんだんと濃い茶色に変化してきます。艶のある綺麗な茶色になるのが人気の理由です。

乾燥が終了した耳つきテーブル用の板は耳つきテーブルのWebページに掲載しています。お好みの板がありましたら吉祥寺ショールームまでお問い合わせください。

瑞木@相模湖

耳つきテーブル用の板は材木市場で仕入れてきます。【No.1794】

年末の納品ラッシュを終えて少し余裕を取り戻した感じがしている今日この頃です。と言ってものんびりしている訳にはいかないので板の仕入れに行ってきます。今週は材木市場に行って耳つき板の仕入れをしてくる予定になっています。冬場は材木業界にとってもメインシーズン。木が水分を吸い上げるのをやめる秋から冬の時期に木を切るからです。よってこの時期は伐倒されたばかりの丸太やそれらを製材した板が材木市場に並びます。では最近は輸入材が多いので必ずしも今シーズンに伐倒された木ではなくなってきました。時期的には大量の出品が期待できますが、最近は輸入材が多いため夏場でも市場に多くの品が並ぶようになりました。季節による違いはそれほど感じなくはなってきています。でもトチ材などは夏場に製材するとすぐにカビだらけになってしまいます。トチのカビは内部にも深く浸透するので削ってもなくなりません。なので、トチ材は必ず秋以降に製材します。数年前の材木市場ではこの時期にたくさんのトチ材が並んでいましたが、ここ1、2年はあまり並ばなくなりました。残念ではありますが仕方ないですね...

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材木市場には製材した板も並んでいます。ソリウッドが仕入れるのはこうした製材した板がほとんどです。学校の校庭のような場所にこうした板や丸太が所狭しと置かれています。こうした場所を土場と呼んでいます。

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丸太もこのように並んでいます。丸太を見極めるのは難しいですね。経験が必要になります。実際に丸太を選んで製材した経験がわずかにありますが、なかなか思うようにはいきません。経験があるベテランの目利き人は丸太をみて、どんな板が手に入るかがある程度想像できると聞きますが...実際は結構博打の要素が強いようです。当たる場合もあるし、外れる場合もあります。丸太を仕入れて製材からするのも良いですが、リスクが高いので今の所は既に製材された板を仕入れています。

私が行っている材木市場はセリ形式です。材木市場にはセリ形式の所と入札形式の所があります。セリ形式はその場で価格が分かり、他者の動きが分かるのであまり無駄が発生しないのが良いです。他に競る人がいない場合は安く仕入れることができますし、競合がいると普段よりも高く仕入れることも起こります。日によって、全体的に高い日もあれば安い日もあります。こればっかりは行ってみないと分かりません。

仕入れる板を選ぶポイントは、樹種・サイズ・形・木目などです。メインで仕入れるのは耳つきテーブル用の板なので、やはりサイズは重要です。どんなに木目が綺麗であっても長さが1000mm程度しかない板ではテーブル用の板になりません。幅も同様です。はぎ合わせてテーブルサイズになれば良いですが、1枚しかない板が幅300mmしかなければどうにもなりません。まずは適切なサイズであることが重要です。長さは2000mm以上、幅は400mm以上、厚みは40mm以上ある板がメインターゲットになります。

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樹種には特別なこだわりはありません。でもなるべく国産材を仕入れるようにしています。カバ、トチ、ミズメ、イタヤカエデ、クリ、ヤマザクラ、クルミ、ニレ、セン...このような樹種で希望のサイズの板があればセリに参加します。輸入材はウォールナット、チェリーを中心にしています。あまり樹種が偏らないようにしていますが、時によっては仕入れた材がほとんど同じ樹種なんてこともあります。

形も重要な要素。なるべく真っ直ぐなラインをもつ板を仕入れています。面白いカタチをした板も魅力はありますが、やはりテーブル天板にしにくいと使い途がなくなってしまいます。単独で使えるようなサイズだったら変形の板を仕入れることがありますが、メインはやはり真っ直ぐ系な板です。端だけ変形しているような板の場合はサイズ計測が重要です。真っ直ぐな所だけでテーブルサイズがとれるのであれば仕入れます。実際こうした板はお買い得価格で仕入れられることが多いです。

土場で下見をしていると時々綺麗な木目で魅了される板があります。こうした板は数は少ないですが、やはり仕入れてしまいます。ただ、綺麗な木目の板はライバルも多いので希望通りにセリ落とせない事がほとんどです。良い板はどうしてもライバルが増えてしまいますからね。

というわけで本日のブログは耳つき板の仕入れについてでした。

瑞木@相模湖

2017年も引き続き耳つきテーブルの製作に力を注ぎます。【No.1787】

箱根駅伝が終わってしまいました。なんだかんだいって観てしまいます。テレビで観られない時はラジオやTwitterなどのツールを使って状況を追ってしまいます。私の周りには箱根駅伝マニアの方が何名かいるのでそうした人に比べると関心度は低いですが、一般的な人の中では関心が高いと思います。ここ数年は青山学院大学の強さが目立っています。箱根駅伝以外の試合でも結果を出しているので実力は際立っているのでしょう。当然他のチームもマネできる所は真似たりしてチーム作りをしているはずですが... 少し調べてみると、体幹を鍛えるトレーニングをたくさん積んでいるようですね。これは昔から言われていることなので各チーム当然やっていることだとは思うんですが、なにか青山学院大学チームだけが掴んだ秘訣があるのでしょう。

2016年は耳つきテーブルの製作と販売に力を入れて取り組みました。結果として耳つきテーブルの販売台数を増やすことができました。2017年はこれをさらに推し進めていこうと思います。まずは耳つき板の確保ですね。板がないと何も始まりません。ソリウッドでは未乾燥の板を仕入れて工房にある乾燥庫で乾かして使用することをしています。もちろんこれはこのまま続けていきますが、2017年は乾燥した板の仕入れも進めていこうと思います。乾燥した板を仕入れるメリットはなんと言っても即効性です。すぐに使用できるというのはとっても大事です。未乾燥材の板は乾燥し終えるためには半年から1年は掛かります。なのでどうしても製作するのが先になってしまいます。さらに樹種や板の素性によって乾燥し終えるまでの期間がバラバラです。予定通りに乾燥が進まないことがよくあります。よって計画的に製作することが難しくなってしまいます。

乾燥した材が仕入れられていれば乾燥が予定通りに進まなかった時に補充するのが楽になります。そうした策を講じてコンスタントに耳つきテーブル用の板を吉祥寺ショールームに展示するようにします。

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未乾燥状態で仕入れた板は桟積みという方法で積み重ねて外に置いておきます。そのまま板を重ねて置いておくと風通しが悪く、板の表面からカビが生えてしまいます。カビは表面だけに生える場合が多いですが、中には中の方まで残ってしまうカビもあります。そうしないために板と板の間に木の棒(桟)を入れて、板と板が直接触れないようにして空気の通り道を作ります。空気の通り道があれば、板の乾燥も早く進んでいきます。

桟積みの状態で半年から1年間くらい置いておくと徐々に水分が抜けていきます。板の乾燥具合をみるのは含水率という指標を使います。含水率は板がどのくらい水分を含んでいるかを示しています。含水率を計測するためには木材水分計という道具を使うのが簡単です。私が使っている水分計はスイッチを入れて板に測定部を当てると瞬時に含水率が表示されます。

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これが使用している木材水分計です。乾燥したかどうかの判断基準は含水率10%です。15%以下になっていれば乾燥していると言えますが、室内空間で使用する家具材用の板の場合はもう少し乾燥させておいた方が安全です。最近の住宅は気密性が高くなっているので、室内が乾燥しています。昔の家はそれほど気密性が高くなかったので室内も今ほど乾燥していなかったようです。含水率が10%以下になっていれば、現在の住宅環境で使用しても大きな問題が起きることはないと考えています。

木材の乾燥はなかなか人間の思い通りにはいかず、歯がゆい思いをすることが多く有ります。それでも木材を知る観点からみるとこれほど木が分かる作業もないんですね。だから、これからも未乾燥材を仕入れて乾燥させる行程は続けていきます。

瑞木@相模湖

木が割れるチカラはとても強い。【No.1741】

おかげさまで多くの受注を頂いているので相模湖工房は慌ただしく動いています。受注品の製作の傍らで吉祥寺ショールームに展示する板の選別と粗削りも進めています。受注品の製作を優先して行っていて、タイミングよく機械が空いた時に板の粗削りをしています。吉祥寺ショールームに展示している粗削りの板は主に耳つきのはぎテーブル用の板です。2枚はぎのものが多いですが、3枚はぎや4枚はぎでテーブル天板にするための板も展示しています。

これらの板は乾燥済みの板です。いつでも製作できる乾燥状態の板を粗削りして展示しているので、受注後は順番に製作していけます。木は乾燥中に大きく割れたり、反ったり、捻れたりします。なので、乾燥させてみないとどう使用できるかは判断できません。展示している板以外でも、お客様のご要望にあった板を提案することも可能です。樹種や大きさなどを伝えて頂ければ在庫板の中からお客様のご要望にそった板を提案させてもらっています。ソリウッドではお客様にご提案させて頂く板は乾燥の目処が立っているものです。未乾燥のものは、乾燥中にどう変化するか分かりませんので基本的には乾燥後の板を提案させて頂いています。なかには、現在乾燥中の板を提案させてもらうこともありますが、それらの板は含水率がだいぶ下がった板で今後に大きな変化がなさそうな板に限っています。

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乾燥庫から取り出したチェリー材の板です。幅が500mm以上ある板ですが、乾燥中に大きな割れが入ってしまいました。この割れは端から板の真ん中あたりまで入ってしまったので、幅広く使用することは出来なくなってしまいました。幅広く使えなくなったのは残念ですが、こういうことはよくあります。どんな板も乾燥中に大きく割れる可能性をもっています。樹種や木目によって割れやすい割れにくいはありますが、基本的にはどの板も割れてしまっても不思議ではありません。大きな割れは大損になる恐れもありますが、それを怖がっていたら未乾燥の板を仕入れることは出来なくなってしまいます。

大きな割れは木口から入るのが普通です。丸太の段階で多かれ少なかれ木口から割れが入っています。なので製材した後に少しでも割れているところには金属製のカスガイを打ち込んでおきます。少しでも割れが拡がらないようにするための努力です。でも、割れる時はカスガイを打ってあっても割れます。

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このようにカスガイが打ってもあっても割れるは拡がる時があります。木が割れる時のパワーはとても大きいので、カスガイで止めることは出来ません。まったくカスガイの効果がないとは言いませんが、カスガイを打ったから割れが拡がらないとは限りません。打ったないよりは打っておいた方が良いです。半ばおまじないのような感じですかね......

この割れが入ったチェリー材は真ん中でカットして2枚の板にしました。幅が250mm程度の耳つき板が2枚取れます。真ん中に幅400mmほどの板を入れて3枚はぎでテーブル天板にする予定です。大きく割れてしまっても使い用途はあります。

乾燥した板は表面がとても汚れています。シミがついたり、変色したり、ゴミがついていたりと表面の木目が分かりにくくなっています。なので、ひと削りすると木目がハッキリと分かるようになります。

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機械で削る前に表面をブラシで綺麗にしておくと、刃の切れ味が長持ちします。細かい砂や石がついたまま削ると刃を傷めてしまいます。刃が傷むと切れ味が落ちてすぐに刃を交換しなくてはならなくなります。このブラッシングをするとしないとでは刃の持ちに大きな違いがでます。面倒ではありますが、のちのちの事を考えるとやっておいた方がよい作業です。

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ブラシで磨いても表面はこんな感じです。色でかろうじてクリの板だと分かりますが...まあ、乾燥後の板の表面はだいたいこんな感じです。こんな汚い板は使い物になるのかと思う方もいるとは思います。でも、ご安心を。表面を削れば、ちゃんと綺麗な木目が現れてきます。これらの板を削ってみると...

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ちゃんと綺麗な木目が現れました。節がありますが、その周りには綺麗な木目がでています。仕上げるともっと綺麗になります。

11月末には数台分の新しい耳つきテーブル天板用の板を吉祥寺ショールームに展示する予定でいます。詳細はまたこのブログでも書くつもりです。

瑞木@相模湖

仕入れた板をじっくり観察して、想像以上に良かった板とそうでもなかった板。【No.1723】

ソリウッドのWebサイトを訪問してくれる方の半分以上がスマートフォンが使って見ています。定期的にスマートフォンとPCで見られる方の割合をチェックしていますが、ここ最近はスマートフォンを使用している方の方が多いですね。ちょっと前まではPCで見られる方のほうが多かったのですが、まあ時代の流れですね。ソリウッドのWebサイトで1番見られているのがこのブログです。というわけで、スマートフォンでも見やすいようなスマートフォンフレンドリーのデザインに変更しました。お待たせしました。今まではスマートフォンだとこのブログは読みにくかったと思いますが、もう大丈夫です。ソリウッドのWebサイトは自分たちで制作して運営しています。素人なので、スマートフォンフレンドリーのデザインに変更するのも時間が掛かってしまいました。他のページについてもごく緩いペースでスマートフォンフレンドリーデザインに変更していくと思われます。(あまり期待しないで下さい...)

もう1つWebサイト関連のお知らせです。先日から取り扱いが始まったPePeチェアのページをアップしました。対応する樹種と価格表を掲載していますので椅子選びの参考にしてください。宮崎椅子製作所さんの椅子は、樹種と布地に何を選択するかで価格が変わってきます。布地はランク分けされていてランクごとに価格が決まっています。ソリウッドのWebサイトの椅子価格表は消費税8%込みの金額が掲載されています。

PePeチェア (宮崎椅子製作所)

先日の材木市場で仕入れた材の撮影と検寸が終わりました。想像以上に良かった板、悪かった板がありました。比較的リーズナブルな板は何枚か積んで並んでいます。そうなると下の方の板は見る事ができません。もちろん、見てはいけない訳ではなく見るのが大変だから見ないというのが正しいです。特に私は1人で行っているので、何枚もの板を動かすのはしんどいです。基本的には1番上に見えている板がその山では1番良い板と判断するのが妥当です。下の方に極上な板が潜んでいることはほとんどないです。

想像以上に良かったのはこのチェリー材。
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木目は申し分ないです。ただし、少し短いのが残念です。2mありませんので4人掛けのテーブル天板用になりますね。同様な板が3枚ありますので、その内の2枚を使用して耳つき2枚はぎテーブル天板にする予定です。チェリー材は意外と節の多い樹種でポツポツと節が入ってしまうことが多いです。この板は節もなく本当に綺麗です。

逆に想像以下だったのがヤマザクラ材。まとめて6枚仕入れました。こちらも積んであったので下の方の板の表面は見ていませんでした。ただ、節を含んでいることは確認できたのでそれほど期待してませんでした。
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想定外だったのは節にからんで穴があいていたことです。芯に近いので幅広く使用することは諦めていましたが、耳つきの柾目の板が2枚とれるとふんでいました。これだと片側の1枚しか取れなそうです。上の方の板は節を含んではいるものの、状態は良さでした。ヤマザクラは乾燥が難しい樹種です。割れたり反ったりしやすいです。なので、焦らずにじっくりと乾燥させていきます。

今回の仕入れでは国産材を多く仕入れました。狙っていたわけではありませんが、欲しいと思った板が国産のものが多かったです。
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これはセン材です。センは白っぽい色をしているのが特徴です。他にこういう色の樹種は少ないので貴重な存在です。木目は少し透明感があって綺麗です。環孔材なので導管は太めで木目はクッキリと表れます。白っぽい色の木を探している人にオススメできる樹種です。あまり数は多くありませんが、ソリウッドでもセン材のテーブルを過去に製作しています。今回仕入れたセン材はそれほど幅がありません。2枚はぎでテーブル天板になればベストですが、3枚はぎや4枚はぎも視野に入れています。実はもう少し幅の広いセン材も出品されていました。そちらの方が良い板だったんです。当然チェックしていたのですが、他の板の下見に熱中していてその板のセリ場面を逃してしまいました。後から聞くとかなりリーズナブルな価格でセリ落とされたとのこと。残念でした。

その他にはタモ材もセリ落としました。
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タモ材をセリ市で仕入れたのは久しぶりです。以前に仕入れたタモ材がバリバリに割れた記憶が頭に残っていて、少し躊躇してしまうんですね。この板をセリ落とした時の気分を思い出せないのですが、なんか勢いで仕入れたのでしょう。入り皮のようなものが見えますが、板自体は悪くないです。

撮影と検寸が終わった板は桟積みをして天然乾燥を施します。外で約半年から1年ほど天然乾燥をしてから乾燥庫に入れて人工乾燥をします。ヤマザクラは1年以上様子を見るかもしれません。今回のヤマザクラは50mmとあまり厚くないので、余計に反らせたくないので。

以上、仕入れた板の概要でした。

瑞木@相模湖

ヤマザクラとソメイヨシノ、家具に使用されるサクラはヤマザクラ。【No.1721】

まずは告知を。明日30日(日)は【無垢材テーブル選び方講座】の開催日です。14:00からソリウッドの吉祥寺ショールームで開催します。飛び入り参加も可能ですので、時間までに吉祥寺ショールームまでお越し下さい。【無垢材テーブル選び方講座】は、無垢材テーブルを検討中の方や新居を購入して家具をどうしようか悩まれている方などを対象に最適な無垢材テーブルを選択するためのアドバイスをする講座です。少人数の講座ですので、じっくりと説明を聞くことができ、納得できるまで質問することも可能です。講座では、樹種・サイズ・仕上げの3つのポイントでどういうふうに考えればよいかを伝えています。講座での説明を一通り聞いたあとだと、見方も少し変わってくるかもしれません。無垢材テーブルに興味のある方はぜひ参加してみて下さい。詳しくは、上のバナー写真をクリックして詳細ページをお読み下さい。

続いてもう一つ告知を。宮崎椅子製作所さんのロングセラーヒット商品であるPePeチェアの取り扱いがソリウッドでも始まりました。これまでに2万脚以上も売れた超ヒット椅子です。宮崎椅子製作所さんの顔でもあるPePeチェアが扱えるのは嬉しいことです。吉祥寺ショールームではケヤキ材のPePeチェアを展示しています。自由に試し座りをしてもらって構いませんので、座り心地をぜひ確かめてみてくださいね。PePeチェア以外にも良質な国産椅子を多数取り揃えています。椅子をお探しの方もぜひソリウッドの吉祥寺ショールームへお越し下さい。

PePeチェアについては先日のブログエントリーで詳しく書きました。そちらをご覧下さい。
宮崎椅子製作所さんのPePeアームチェアの取り扱いが始まりました。【No.1717】

ヤマザクラという木があります。日本のサクラと言えばなんといってもソメイヨシノが有名です。春にピンク色の花を咲かせて私たちの目を楽しませてくれる木ですね。サクラにはもともと日本に自生していた種類と人工的に作り出された主に観賞用のものと2種類あります。ソメイヨシノは後者で観賞用に作りだれた種なので、木材として使用されることはほとんどありません。ソメイヨシノの木を見てもらうと分かりますが、あまり真っ直ぐに伸びていませんよね。結構曲がって成長しています。そしてそれほど背が高くなっていません。こうした材は使い易いカタチの板をとることができません。

ヤマザクラは日本に自生していたサクラで、家具用材としても使われています。ソメイヨシノは花が咲いてから葉っぱがでてきます。でもヤマザクラは花が咲くのと同時に葉っぱも出てきます。なので、花だけが咲いている期間というのがほとんどありません。工房にも1本のヤマザクラが生えています。ソメイヨシノより若干遅れて花が咲きます。と同時に葉も出てくるのでソメイヨシノに比べると綺麗さは劣ります。ヤマザクラをみるとソメイヨシノが観賞用に試行錯誤して作り出された種なんだということがよく分かります。

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仕入れたばかりのヤマザクラ材です。まだ乾燥していない板です。雨に濡れた部分は色が濃く見えています。ヤマザクラ材はオレンジ色をしています。所々に緑がかった箇所があることもあります。サクラはビシッと真っ直ぐに伸びる木ではありません。この板も若干うねうねしています。ヤマザクラの木目はあまりハッキリとは現れません。年輪の線はボヤッとしています。その分緻密で滑らか、触るとスベスベして気持ち良いです。

乾燥中に大きく捻れることがあるので、乾燥には気をつかいます。天然乾燥の期間を多めにしてなるべく時間をかけてじっくり乾燥させる必要があります。乾燥してしまえば、動きはそれほど大きくはでません。材質としては硬めで、ほどよい粘りがあるので、使い勝手はとても良いです。昔から版画の版木としてよく使われています。

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吉祥寺ショールームにヤマザクラ材の耳つきテーブル用の板を1台分展示していましたが、おかげさまで成約済みとなりました。工房の在庫の中から現在乾燥庫に入れてあるヤマザクラ材が数枚あります。乾燥がうまくいったら耳つきテーブル天板になるような板です。ヤマザクラは仕上げるととても綺麗なのでたくさん使いたい材ではありますが、幅が広くて木目が綺麗な板を手に入れるのはだんだんと難しくなってきました。量が減っているので、価格も上昇気味です。それでも多くの方に知ってもらいたい材なので、仕入れて乾燥させて吉祥寺ショールームに展示していきたいです。

瑞木@相模湖

世界三大銘木と日本三大銘木【No.1716】

このブログを毎日更新し始めてから何年も経ちますが、多くの方に見られているブログエントリーは限られています。そして、月2回どんなブログが読まれているか、どんな検索ワードでソリウッドのWebサイトに来ているかをチェックしています。そんな中で、結構検索している人が多いキーワードが「世界三大銘木」です。Googleさんで「世界三大銘木」と検索してみると、『世界三大銘木のうちのひとつと言われるウォールナット材とはどんな材なのか。』という私が書いたブログエントリーが上位でヒットします。

皆さんがなぜ「世界三大銘木」という言葉を検索しているかは不明ですが、それなりのボリュームの方が「世界三大銘木」について興味があって知りたいと思っているようです。どういう風に世界三大銘木について興味をもったのかを知りたいですが、調べる方法はなさそうです。私もどこで世界三大銘木という言葉を知ったのかを思いだそうとしましたが思い出せないです。木工を学ぶ職業訓練校に通っていた時のような気もしますし、それ以前に知っていた気もします。今では、当たり前のように"世界三大銘木=チーク・マホガニー・ウォールナット"とインプットされてしまっています。

始めに紹介したブログエントリーでも書いていますが、この「世界三大銘木」がどのような経緯でそのように呼ばれるようになったかは不明です。いろいろ調べてみましたが、その根拠を見つける事ができていません。なので、私自身は都市伝説のようなもので、言葉だけが一人歩きしているように感じています。さらに現状では、マホガニーもチークも手に入りにくい木材になってしまいました。過去の乱獲が原因とも言われています。私自身も本物のマホガニーとチークを加工したり見たことがないので、世界三大銘木と言われてもあまり実感はありません。ウォールナットについてはよく知っています。世界三大銘木に挙げられているウォールナットはもともとはヨーロッパ産のウォールナットだったという話を聞いたことがあります。私たちが現在、ウォールナット材として扱っているのは北米産のウォールナットです。ヨーロッパ産のウォールナットは今の日本では手に入らないようです。北米産のウォールナット材は独特な色もあって非常に魅力的な木材です。世界三大銘木と呼ばれるだけあるなと思います。

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こちらが北米産のウォールナット材です。仕上げる前の段階ですが、ウォールナット材の色の特徴がよく出ている木片だと思います。ウォールナット材は樹皮に近い部分は白っぽい色をしています。少し内側に入ると紫がかった色をしています。そして段々と中心部分に近づくにすれて濃い茶色になっていきます。こうしたグラデーションがとても綺麗です。ストレートカットテーブルの場合はこうしたグラデーションが掛かった部分をカットしてしまいます。なので、ウォールナット材の魅力も思い存分楽しみたい方には耳つきウールナット材を選択するとよいでしょう。

さて、「世界三大銘木」があるなら「日本三大銘木」もあるはずです。ところが、調べてみると「日本三大銘木」に当てはまる樹種はヒットしません。ネットで検索してみてヒットしないなら「日本三大銘木」という概念は存在しないのかもしれません。誰かが選んでいてもよさそうなのに......

と言うわけで私の独断と偏見で「日本三大銘木」を選んでみましょう。私は普段から広葉樹にしか触れてませんので、針葉樹は対象外にしたいと思います。日本の場合、針葉樹を入れてしまうとそれだけで3つ埋まってしまいそうです。

2つはすぐに思い浮かびますね。3つめが悩みます。

1つめはケヤキです。

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「広葉樹の王様」と呼ばれているように日本を代表する銘木であることは間違いありません。やはりケヤキは外せません。日本には銘木店と呼ばれる材木屋さんがあります。○○銘木店とお店に名前になっている場合もあるぐらいです。そうした銘木店はケヤキを得意としているお店が多くあります。昔から日本で銘木と言ったらケヤキだったと言っても過言ではないでしょう。家具のみならずに、ケヤキは多くの場所に使われています。神社仏閣には昔からケヤキがたくさん使われていました。今でも神社仏閣を主な取引先にしている銘木店は多いと思われます。御神輿にもケヤキが使われていますね。

2つめはトチにします。
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トチは日本特有の銘柄らしくあまり外国産の木材で似たようなものを見たことがありません。トチはギラギラした杢がでやすい樹種です。トチもケヤキ同様に1枚板テーブル用の板として人気があります。トチは大きく成長するので、1枚板テーブル用など幅広い板が取れるんですね。

3つめは悩みます。ケヤキ、トチは多くの方に賛同していただける気がしますが... 3つめは意見が割れそうです。私はカバを選びますね。カバの仲間は数多く存在します。日本以外にも生えています。でも、その中でウダイカンバだけ別格の様相をしています。ウダイカンバ材は中心部分の赤味が強いのが特徴です。赤いカバ材は見掛けるのが少なくなりましたが、非常に綺麗な色をしています。繊細な木目模様もとても美しいです。最高級のウダイカンバ材はツキ板に使用されるためにとても高額で取引されているようです。こうした丸太は我々ではとても手にすることができません。それでも時々赤味が強めのカバ材を入手できることがあります。そうした材は大事に使っていきたいです。
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こちらは以前に納品したカバ材の2枚はぎテーブルです。カバはそれほど太く成長しないので、1枚板でテーブル天板になるサイズの板はほとんど存在しません。このように2枚はぎでテーブル天板にするのが良いと思います。

以上、世界三大銘木についてと私的に挙げた日本三大銘木についてでした。

瑞木@相模湖

欠点がある板も割れてしまった板も、適材適所に最大限利用することが大事です。【No.1713】

工房で使用している1台のパソコンをついに買い換えるということでいろいろと調べています。いま使用しているのが辛うじて生きている感じなので上手く移行できるか不安でいました。なにしろ外付けのHDDをUSBで接続してくれないのでバックアップデータが取れません...不安ではありますが、とりあえず新しいのを買ってしまえというわけで、ネットで注文しちゃいました。スペック的にはそれほど良いものが必要な訳ではないので、在庫のあるモデルを選択しました。するとすぐ届くんですね。しばらく放置しておこうかなと思っていましたが、届いてしまうと開けたくなるのが人間の性。とりあえず開けて接続してポチポチと移行作業をしています。懸念事項もいくつかクリアできて、前が開けた感じです。あとはNCとの接続が上手くいけば... しかし、デジタル機器は進歩が早くてついていくのが大変です。10年経つとスペックからデザインやら操作方法などガラリと変わってしまいます。その点、無垢材家具は大きな変化がなくて良いです。10年経って、テーブルが全く使えなくなったなんてことはないですからね。そう考えるとコストパフォーマンスは良いです。パソコンなどはいくらお金を出しても10年後には使えなくなっている可能性が高いですからね。

さて、そんな中吉祥寺ショールームに展示するための耳つきテーブル用天板の加工も進めています。今日は乾燥庫から取り出した板の木取りをしておおまかにカットする作業をしました。とりあえず2台分を終えました。

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クリの板です。乾燥庫から出すとこうした染みがついていることが多いです。乾燥中に外にでた水分でこうした染みができるのだと思います。色が濃くない樹種の場合はこうした染みが結構目立ちます。染みで出かたがなかなか綺麗なのでとりあえず写真を撮ってみました。こうした染みは削ってしまえば取れてしまいます。ごくごく表面だけについている染みなので平面を出すために削ってしまえば綺麗になくなります。

このクリの板はなかなかにワイルドでこんな部分もついています。
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枝分かれしている部分の樹皮になにかの根っこがついています。どんな様子だったのかいまいちよく分かりませんが、板にするとなんだかよく分からない部分が時々あって面白いです。この部分を残して製品するのは無理なのが残念ですが、こういう部分を見つけるのは楽しいですね。

紹介したクリの板は少し小さめの耳つき2枚はぎテーブル天板にする予定です。まだ削っていないのでどんな木目が現れるか確定していませんが、見る限りでは素朴で良い木目なのではないかと感じています。

このクリの板もそうですが、少し使いにくい部分がついています。枝分かれしている直前の部分なので、割れが入ったり節があったりと欠点も多いです。でも、そういたった部分をカットしてしまえば他の部分はなんともなっていません。小さめのテーブルなら問題無くできる場合も多いんですね。幸いソリウッドに来るお客様は小さめの無垢材テーブルを求めている方も多いです。そういった方に提案できる板も用意しておければ、購入して頂ける可能性はありますからね。なので、欠点があって長く使えなそうな板も仕入れています。使える部分は無駄なく使うことができれば木を有効に使用したと言えます。

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こちらはチェリー材の板。割れが入っているためにカスガイが打ち込まれています。このカスガイは材木屋さんが打っておいてくれたものです。金属製のカスガイが打ってあっても割れが進むケースもあります。正直に言うと、カスガイはそれほど意味がないんじゃないかと思っています。割れる時はカスガイを拡げるぐらいの力はあります。まあ、ないよりはマシですが。

上の写真をよく見てもらうとこの板が年輪の中心をもっていることが分かります。中心を持っている板のことを"芯もち"と呼んでいます。芯持ちの板は注意が必要です。なぜなら、かなりの確率で大きく割れたり、V字に反ったりするからです。中心を持っているということは、その丸太から製材できる最大幅の板になります。幅広くとれるので、それを活かしたいですね。でも、芯持ちの板はそれができないと想定しておいた方が良いです。まれに割れたり、反ったりしないケースもありますが、多くの場合は割れたり、反ります。仕入れる際はこのことを頭に入れておかなければいけません。製材したばかりの板の場合は芯持ちであってもまだ割れたり、反ったりしていない場合もあります。が、乾燥が進むと割れます。

このチェリー材は両木口から割れが40cmほど入っています。なので、真ん中で割って使うことにします。芯持ち材は中心に近いので、耳が立っています。耳が立っていると耳つきテーブル天板としては使いやすいです。なので、耳つきテーブルの耳つき板として使用します。間に幅の広めの板を入れて3枚はぎテーブルしたり、もう少し幅が狭い板を入れて4~5枚はぎテーブルにしたりします。この板はそれを想定して仕入れています。

無垢の板は、欠点のない板の方が少ないです。でも、欠点を活かしたり、省いたりして使えるところを大事に使っていくことが大切だと考えています。

瑞木@相模湖