2018.12.03

【No.2484】ウォールナット材とチェリー材について。

無垢材家具に使われる樹種の中で北米産の木材が使われるケースが増えています。ブラックウォールナット材やブラックチェリー材は昔から高級家具用材として日本でも使われています。近年はロシア産のナラ材やタモ材の輸出量が減ったため、それらの代わりに北米産のホワイトオーク材やホワイトアッシュ材が多く使われるようになってきています。なので、日本においても北米産の木材は需要も高まり、依存度も増してきています。
今日のブログでは北米産木材の中でも特に人気が高いウォールナット材とチェリー材について書くことにします。
ウォールナット材はブラックウォールナット材とも言われています。色が濃いのでブラックウォールナットと呼ばれていると思いますが、実際はブラック(黒)ではなく濃い茶色です。少し紫がかった色をしたウォールナット材もあります。ソリウッドではウォールナット材と呼んでいます。ウォールナット材はクルミの仲間です。クルミを英語にするとウォールナットになります。でも、北米産のブラックウォールナット以外のクルミ材は濃い茶色ではありません。日本やロシア、中国産のクルミ材は薄い茶色(明るい茶色)をしています。パッと見ると全然違う種類の樹種に見えるくらい色が違います。でも、よく木目を見ると木目の模様は似ています。
ウォールナット材は散孔材なので、導管は細めではありますが、散孔材の中では太い方です。なので、木目も割としっかりと出ます。手触り感はスベスベ系ですが、メープル材やカバ材に比べると滑らかさは劣ります。ウォールナット材は粘り気が少なく欠けやすい性質を持っています。なので、テーブルや椅子、本棚といった大きめの家具には向いていますが、細かい作業が必要になるものにはあまり向いていません。また粘り気がないので強い力がかかるとポッキリと折れる可能性も高いです。なので、野球のバットなどには向いていません。

ウォールナット材の最大の特徴は色です。着色をしないでも濃い茶色をしています。他の樹種で似たような色をしている木はあまりありません。でも、濃い色をしているのは木の中心部分です。樹皮に近い部分は色が薄く白っぽい色をしています。なのでウォールナット材で耳つきテーブルを製作すると上の写真のように端の方は色が薄い部分が現れます。この色が薄い部分を白太と呼んでいます。白太の部分は木が生きている時に水分や養分を吸い上げる役割をしています。木は樹皮の内側に成長点があります。なのでどんどん外側に成長していきます。内側の方になると水分や養分を吸い上げる役割を終えて、樹体維持の役割を担います。なので、少し硬くなります。この硬くなる際に色が濃くなります。
白太の部分の広さも個体差があります。白太部分が多い木もあれば少ない木もあります。なので耳つきテーブルを製作すると白太の部分が広いテーブルもありますし、狭いテーブルもあります。ただ、どんなウォールナット材であっても必ず白太部分はあります。

チェリー材にも白太はあります。ウォールナット材に比べると白太の存在は目立たないかもしれませんが…
チェリー材は少しピンクがかったオレンジ色をしています。でも、時間が経つにつれてどんどんと色が濃くなって最終的には艶のある濃い茶色になります。チェリー材の最大の特徴はこの経年による色変化です。どんな樹種で作っても時間が経つと色は変わります。ただ、チェリー材はその変化具合が劇的なんです。はじめの印象とはちょっと違う感じになります。でも変化した後の色味が艶があって熟成された感があるような絶妙な感じなんです。熟成感がある感じに色が変化するのはチェリー材だけです。他の樹種の場合は退色した感じがどうしても出てしまうのですが…
チェリー材は手触り感も良いです。木目もおとなしい雰囲気で味があります。湿度変化による動きも少なく、安定している印象があります。個人的にも好きな材で、自宅の扉はチェリー材で制作しました。
ウォールナット材とチェリー材共に流通量が多く、安定して供給がされている木材です。そのため、無垢材テーブルや本棚といったソリウッドオリジナル商品だけでなく、ソリウッドが扱うメーカー品の椅子でも全てウォールナット材とチェリー材は選択可能な樹種になっています。なので、テーブルと椅子を同じ樹種で揃えることも可能になっています。

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