2016.01.10

板座 VS 布・革座【No.1428】

今日は無垢材の椅子の座面にスポットを当てていきます。本体が無垢材でつくられている椅子でも座面には布や革などの生地で覆われているものがあります。これらは中にウレタンフォームのようなクッション材が入っており、座ったときの掛け心地がソフトになるようになっています。一方、座面まで無垢材で作られる椅子もあります。座面が板なので板座と呼ばれます。

椅子の種類にもよりますが、布や革などのファブリック生地で覆っているもの、板座のものが選べるものがあります。吉祥寺ショールームで椅子を検討されている方も座面のタイプで悩まれる方もいらっしゃいます。そこで、それぞれのメリット・デメリットを考えていこうと思います。

板座のメリット

・丈夫であり、張り替えの必要がない

 →板座に最大のメリットがこの張り替えの必要性がないことだと思います。布やレザーなどは、食べ物や飲料をこばした時に染みになってしまうことが考えられます。板座であればすぐ拭いたり、中性洗剤をつけてこすると大体の汚れは落ちます。ひどく汚れてしまった際は紙ヤスリで磨いて染みや汚れを落とすことも可能です。

・布や革などの色などコーディネートを考えないで済む

これは購入する際のメリットですが、ファブリックだと選択肢が広く、どの組み合わせがベストなのか悩んでしまうこともしばしばあります。板座であれば本体と同じ樹種を選択すれば、あれこれ悩むこともありません。

・クッションが欲しければ、後から市販のものを買い足せる

板座であればご使用頂いてからやっぱり少しクッションが欲しいといった場合、市販されている薄めのクッションなんかを上に置く事で解決することが出来ます。特に冬の寒い時期に板座だとひんやり感じるという方がいらっしゃいます。その場合も冬場だけクッションをつけるなんてことも可能です。いずれにしても、その場に応じた対応を柔軟にとりやすいといえます。

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上の写真はチェリー材のENNチェア(isu-works)の板座の納品事例です。

板座のデメリット

・布や革張りのものに比べて、重い

一般的に無垢材の量が多くなる板座のほうが、重くなる傾向にあります。これは板座のデザインにも重さの差は影響するのでなんともいえませんが、無垢材を接ぎ合わせて座面全体を1枚の板にしているものは、持ってみると重く感じる場合があります。それでも、最近の椅子はNC機械による加工が進んできていますので、座面の裏を少し掘るなどして重さ対策を講じているものも多いです。昔の木の座面の椅子に比べると布や革張りのものとの差は少なくなってきていると考えます。

・長時間座っているとおしりが痛くなる

板座の椅子でも少し傾斜ついていたり、おしりのカタチに掘り込んでいたりするものがあるので、さっと座ったときの座り心地は違和感ないと思います。ですが、長時間座っていると、少しづつお尻が痛く感じることがあります。もちろん、食事をするぐらいの時間であれば全く問題ありませんが、長時間テレビをみたり、本を読んだりすることを考えるとお尻の下にクッションがあったほうが良いでしょう。

張り地座面のメリット

・座面の色を選べてコーディネートの幅が広がる

張り地座面の椅子の場合、張る布や革の模様や色が選べるものが多いです。ソリウッドで扱っている徳島にある椅子メーカー宮崎椅子製作所さんの椅子では、50種を超える張り地から好きなものを選んで頂くことが出来ます。触り心地の良いものや鮮やかな色味のものをあり、選ぶのが楽しくなります。また、椅子の張り地にアクセントになる色をおくことで締まりのあるコーディネートにすることが出来ます。

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明るいネイビーの布地を張ったUUチェア(宮崎椅子製作所)

・長時間座っていても、お尻が痛くならない

一般的に張り地の座面はウレタンフォームなどを詰め、座った際にクッションになるようにしてあります。そのため、座り心地は板座のものに比べ手ソフトです。もちろん、テレビもみたり、本を読んだりするのにも向いています。クッションの硬さは椅子のデザインによって変わってきます。ウレタンフォームの量を少なくして硬めにしてあるものもありますし、座面の底に板ではなく木枠にウレタンフォームをのせるようにして、座った際に少し沈み込むようなものもあります。この辺は好みがあると思うので、デザインが気に入ったものがあったら実際に座ってみて確かめることをオススメします。

張り地座面のデメリット

・汚れやへたりで座面の交換が必要になってくる

張り地の座面は長年使っていると、表面が汚れてきたり、中のウレタンがへたってきてしまいます。こうなると、座の張り替えが必要になります。ソリウッドで扱っている多くの椅子は古くなった座面を新しいものに付け替えることが出来るようになっています。そのため、ご自宅でもドライバーを使ってネジを緩めて、座面を交換し再びネジを締めるといった作業で座面を新しくすることが出来ます。張り替えの目安ですが、布の場合は5〜6年、革のもので7〜8年といったところです。

賢木@吉祥寺

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