2015.01.25

板目と柾目〜聞き慣れない単語をわかりやすく解説します〜

無垢材家具を検討している際に、聞き慣れない単語が出てくることがしばしばあると思います。前回は無垢材とは?と題して、そもそも無垢材って何?といったところを解説しました。今日はその続きです。木に関する言葉をみていきます。

板目と柾目

吉祥ショールームでお客様と話をしていると「山のような木目が好きじゃないんですが、そのような木目が出ない木はありますか?」といった質問を受けることがあります。実はなかなか答えるのが難しいんですよね、この質問。私は「目立つ目立たないはありますが、基本的に山のような木目は出てしまうことが多いです。チェリーやメープル材だとあまりそのような木目が目立ちません。どうしてもということであればナラ材の柾目という切り方をした木材を使うことができます。」と答えることが多いです。

はい。今日のキーワードが出てきました。そう「柾目」です。材木に詳しい方はご存知の単語かもしれませんが、一般的には聞き慣れない、意味のわからない単語だと思います。実は、木目の出方は、丸太から無垢材を切り出す際に、鋸の刃の入れ方で変わってくるんです。

森林から伐りだされた丸太は、製材所で板状や柱などをとる四角柱状に製材されます。その際に、刃をいれるのですが丸太に対して水平に刃をいれて伐りだされた板は板目とよばれる木目がでます。この板目の木目が先ほどから出てきている山のようなカタチをした木目の正体です。

150125 3

皆さんも見た事ある木目ですよね!?これが板目の特徴である山のかたちをした木目です。板目の場合、幅を広くとることができるので、最も一般的な製材の方法でもあります。板目は伸縮しやすく、反りがでる場合があります。十分に乾燥させ、その板がもつ癖が出た後に平面をだすように加工すれば大きく反ることも防ぐことが出来ます。

では、もうひとつの「柾目」とはどのような切り方で切り出された板なのでしょうか?

150125 2

図で表すとこんな感じになります。左が板目で、右は柾目材です。緑の線が丸太から切り出された板ということになります。

柾目は、鋸の刃を材の中心に向けて製材して取り出された板です。板目に比べると幅が広い板をとることは難しいです。柾目の板は、伸縮がしにくく反り等の狂いが出にくい特徴があります。見た目では、節や山型の木目は出ず、線状の木目が現れます。

20140525 4

こちらはブビンガ材の柾目の板を使用して製作したテーブルの天板です。柾目の木目のほうがあっさりなのがわかって頂けると思います。冒頭で例示した山のようなカタチをした木目が苦手という方に柾目の板を使った天板を奨める理由をわかって頂けるでしょう。

ですが、どんな板も柾目材が多く流通しているわけではありません。先ほども述べたようにあまり幅の広い板がとれないのが大きな理由と考えられます。もちろん、丸太がありそれを柾目で挽くことは可能ですが。ですが、タモ材やナラ材であれば、材木屋さんに話をすると在庫していることが多く、比較的簡単に柾目材を入手することが出来るといえます。

ソリウッドでは、タモ材やナラ材のテーブルをご注文頂いた際は、通常は板目材を使用します。ですがご希望があれば裏メニュー的な扱いになりますが柾目材で家具を製作します。ですが、柾目材の場合、板目に比べ板の幅が狭いので、はぎ枚数に関してはどうしても少し増えてしまいます。ですが、柾目の場合は縦に線が入る木目なので、板を接いだはぎ面が目立たないです。そのため、パッと見ただけでははぎ枚数が多いとはわかりません。

また、ナラ材の柾目では虎斑とよばれる模様がでてきます。

150125 4

こんな感じの模様みたいなものです。文字通り、虎の皮膚のような模様です。ナラの柾目材の場合、どうしてもこのような模様が出てきます。柾目をご希望の場合は、こういった特徴を理解して頂いた上で、ご注文頂きたいと思います。

賢木@吉祥寺

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest