2014.09.05

材木屋さんってどんなところ?

140905_12.jpg

ソリウッドの前身は材木屋さんです。今は材木業はしていませんが、昔は製材機を持って製材していた製材所でした。製材所の跡地を工房として使用していたこともありましたが、今は相模湖工房に移転して、製材所の跡地は別の建物が建っています。製材所と家具工房、似ているようで仕事の内容は全然違います。今では両者が融合しているビジネスモデルもありますが、根本的には違う業種です。材木屋さん、製材所といった所があるということは多くの人が知っていますが、実際に中に入って様子を見たことがある人は少ないと思います。一般の人が気軽に立ち寄れる雰囲気の材木屋さんは少ないですよね。

街中では、通り沿いに材木を立て掛けている材木屋さんをよく見掛けます。しかし、材木の影になって中を窺い知ることはできない材木屋さんが多いです。そこで、今日は材木屋さんに焦点を当ててみようと思います。

街中でよく見掛ける材木を表に立て掛けている材木屋さんは、家の構造材となる針葉樹を専門にしている材木屋さんです。おそらくこうした材木屋さんが日本では1番多いと思います。取り扱っているのは、スギ・ヒノキ・ベイマツ・ベイツガなど木造住宅を建てる上で欠かせない木材です。昔は、木造住宅が当たり前だったため町にはそうした住宅を建てる工務店がたくさんありました。そうした工務店が町にある材木屋さんから木材を買っていたんだと思います。町の材木屋さんの多くは小売り店で、卸の材木屋から木材を仕入れて売っていたのでしょう。少し大きな材木屋さんになると自ら製材機を持ち、製材して 卸や小売りをしていたはずです。

東京で材木屋というと新木場が有名です。もともと木場という場所があってそこに材木業をする人が集まっていましたが、新木場という埋め立て地に材木屋さんが移転しました。私は木場が材木業で栄えていた頃の様子は知りませんが、資料などを見るとかなり栄えていたようです。現在の新木場は材木屋さんが姿を消し、倉庫街へと姿を変えています。(材木業と関係ない品物を扱う倉庫が増えて続けています。)貯木場と呼ばれる材木を浮かばせて保管しておく場所にはほとんど材木が浮いていません。製材機を持っている材木屋さんもほんの数件と聞いています。 時代が変化するのにつれて街の様子が変わるのは必然ですが、木の街、新木場と言うにはとても寂しい状況になっています。昔の栄えていた頃の木場の街を見てみたいなという思いはあります。タイムマシンがあったら言ってみたいですね。

ソリウッドが使っている木材は広葉樹です。針葉樹を扱う材木店に比べると広葉樹を扱う材木店はグッと数が減ります。両方を扱う材木店もありますが、広葉樹を扱う材木店は広葉樹専門と謳っているところが多いです。広葉樹を扱う材木店といっても業務形態は様々です。大きく分けると、丸太を挽く材木店とそうでない材木店に分かれます。広葉樹の場合、後者は商社に近い役割をしています。ウォールナットやチェリーといった北米産の広葉樹は製材された状態で輸入されてくる材が多くあります。そのほとんどが人工乾燥が済んでいます。つまり、すぐに使える材です。北米のメーカーから仕入れて自社の倉庫に保管しておきます。そして、注文が入ったら運び出すといった感じです。アフリカ産、東南アジア産、ロシア産の木材は丸太で日本に入ってきます。そのまま丸太で売る材木屋さんもあれば、丸太を製材して乾燥させて小売りする材木屋さんもあります。

ケヤキ、トチなど国産の材木をメインに扱う材木店は、原木市場で丸太を仕入れてたり、すでに製材された板を仕入れて販売しています。銘木店と言われる材木屋はこのタイプの材木店が多いです。こうした材木店は仕入れた未乾燥材を乾燥させて販売します。(未乾燥のまま販売する場合もあります。)銘木屋さんは1枚1枚の板に値段がついているケースが多いです。

銘木屋さん以外の材木店では、立米単価を採用している場合が多いです。立米単価についてはこちらのエントリーをご覧下さい。使う材によって仕入れる材木店も違ってきます。ケースバイケースでいろいろな材木屋さんから木材を仕入れています。

瑞木@相模湖

お問い合わせContact

TEL:0422-21-8487
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 2F
(営業時間: 12:30〜18:00/定休日:火・水曜日)
お問い合わせフォーム
Facebook Twitter Instagram Pinterest